04/11 14:09

「高校の先生」
虹路

担任だったわけでもなく、特に好きだったわけでもなかった化学教師の話です。

飄々とした態度と、どこか軽薄な口調からあまり生徒から好かれていないような先生。
化学に特化していたから、化学を教えているんだ。というような、生徒が疑問を持つことに疑問を抱く先生でした。

このように書いていると、その化学教師を嫌っているように思われるかもしれませんが、そんなことはありません。

それで、その先生がこんなことを言ったんです。

「人を怖がって何も言えないなら、何も出来ない」

ヘラリと笑いながら、呆れる人もいる中で。
当たり前のことだと言うように。


高校の中で心に残っていることの一つ。何故残ったのかというと、その言葉通りに動いている人のように私の目には映ったから。

人付き合いが苦手な人の不安に対して、分からない。こんなことを話していて、その流れでチラと言った言葉。
他人のこと、もっと考えろよ。そんな空気が満ち始めたのも確かなら、私が先生の考えを受け入れたのも確か。


何が言いたいのかと言うと、
何気ない会話の中にも妙に受け入れられて、自然浸透する言葉があるんだなぁ、と。
真面目な話し合いだけじゃなく、日常のありふれた中にも。

だから、私は人の話を聞くのが好きです。いつもいつもしっかり聞くことは難しいですが、聞き逃した中に浸透する言葉があったらもったいないので出来る限り聞いていたい。

それを感知する触角でもあれば、便利なんですがね。

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