【NO.2212】
2019年06月23日14時23分
【題名】 最近・・・
from
ひょろすこ!
フォルクローレの楽器の精度が非常に高くなってきてますよね。
私がこの音楽の楽器に最初に触れた頃は、弦楽器も管楽器も、そして当然レコードの音源さえもあやふやな音程のものがほとんどでした。
チャランゴなど、チューニングが一苦労。もちろんチューナーなどなかったので、耳で合わせるのですが、これまたいい加減なケーナの音を元にチューニングするので大変でした。
しかし、その頃の日本のアマチュアの方々の演奏の録音をお聴きすると、素晴らしいハーモニーを奏でています。
管楽器は自分で調整したり自作したり、あるいは指遣いを研究したりされていたのでしょう。
弦楽器は、良い楽器を入手することに努力するとともに、耳でチューニングする訓練を相当積まれたのだと思います。
余談でありますが、この頃、より精密な楽器を日本に紹介し広める努力をされたのがちょうど一年前に亡くなられた福岡 稔さんです。福岡さんが販売されていたガンボアのチャランゴは、当時としては画期的なほどに精密な楽器でした。
むろん、その他にも素晴らしい工房の作品はいくつかあったと思いますが、この福岡さんのご努力により、フォルクローレ愛好家が手軽に素晴らしい楽器を入手し、演奏を楽しむことが出来たのだと思います。
こういう素晴らしい先駆者の活動を、『今まで高品質な楽器を簡単には入手できなかった』などと言って貶め、自分の店だけが素晴らしい楽器を販売していると主張する楽器屋がいることが残念です。
確かによい楽器を販売されているのかもしれませんが、だからと言って他店を暗に誹謗することはいかがなものでしょうか。ましてや、福岡さんのように安価で販売し、フォルクローレという音楽を広める努力をしているのか?個人的には疑問に思ってしまいます。
と、まぁ余談はここまでで。
ここからが本題。
最近、特にケーナを精密に作成されている方がたくさんいらっしゃいますね。
正確に3オクターブの音程が出るように、日々研究され製作されてます。
こういうことは本当に素晴らしく、そのご努力に敬意を評します。
しかし、正確な音程の楽器が奏でるフォルクローレって、なにかつまらないのです。
もっと正確に言うと、これは正確な楽器のせいではなくって、フォルクローレという音楽がどんどん西洋音楽に近づいていることに起因するのかもしれません。
日本でも見事なケーナを吹く新進気鋭の若き奏者が増えてますが、その方達が作曲し演奏されている楽曲。
とても素晴らしいものだと思いますが、フォルクローレという観点からいうと、私にはつまらなく感じられます。もちろん、あれはケーナが奏でるポップス的な曲だからと言われればそれまでなのですが。
では、たまにはフォルクローレと呼べる曲を作ってもいいじゃねーか!ごらぁ!
と、オッサンは思うのでした。
ま、年寄りの戯言と聞き流して下さいませ。
ちなみに、YOSHIOもワイラ・ハポナンデスも大嫌いです。ファンの皆様には悪いけど。
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