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ワールド・ライト
 田崎智基

みけの色吸のしカり重
をが時をい部 `|に力
絶 `のつ `屋塗テはの
ちた右け自 `りン散演
切だ手て分大潰が乱奏
ら赤のい勝きさ何しが
れい静く手くれかて `
る `脈 `に息たをいあ
`温だそ `を色隠るた
         `
ががのが引を描森に乾_
降群残生か振いの去燥
りがりまれってあ勢し
てっ香れるていちさ `
きてに `髪距るこれ聖
てい `歩に離かちた文
いるこいはをらで植字
る `どたむ取 `絵物の
`夜も道らり足をが様
      `   `
らに鈴小段き地行ジ雨
`しの児 `出下きャ降
獣て音科服しで `ンり
が `はののて心あクの
生踏 `前きくをま・街
まみ水でれる失もフで
れ鳴て白は `くり| `
落らき服し波し `ド鈴
ちす浮のはの `振がを
ておくヒ `泡エ動そ付
`と肌ト見とン `こけ
子さをが事 `ド頚いた
をえ打演にどレ動らヒ
生彩ち説踏こス脈でト
そ色 `をみかのの `に
うに遠たにへ `触再連
と `きれじ消雨感生れ
す豊をてらえ音 `さら
るか近いれる `携れれ
`かくる `階吹えてる
    `    `  `
もか侵蛾ぽ手テ折り重
がにしにろかンりに力
`入でなおらを紙はの
綺り `るち情掻の散演
麗 `蛾 `て報き手乱奏
だなが部 `紙分でしが
っに耳屋そがけ `て `
たものはれぽるカいあ
`かな水がろ `|るた
         `
つ由怖ら聞ををタに乾
い時がもかこ入イ去燥
`間ら植せどれル勢し
遊のな物るも `のさ `
び猶いも夜らそ脹れ聖
惚予か ` `にの脛た文
けをら何こ話線に植字
る与 `をどし記亀物の
`り自ももて号裂が様
  `       `
のれゆはちの患かそ雨
冷ゆく `が隙 `びの降
えく `軽遊間と `ヒり
て夕か業ぶに叫街トの
い闇ら師と入びはが街
くに `の `っゆ挨歩で
僕 `繋よ夕てく拶い `
を街がう方いヒをた鈴
`にりだにくトし跡を
路除 `っな `はな `付
地光ぼたり卵罪い打け
の液く ` `黄過ヒちた
奥がら切むををト身ヒ
で降がれしつ振でめト
見り一てろぶりあいに
つ頻斉ゆ静し撒ふた連
めりにくまてきれ腫れ
る `逮切っ子 `たれら
獣身捕れた供季 `がれ
`体さて空た節急浮る
          `

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楡と扉
 藤丘

中心へ向って途絶えない無数の
緑の中に駈け寄って

眼の後ろで呼ばれた光は
しだいに
向かい合わせた最後の場所で
塵に変わりゆく扉に刻まれても
痛みのオウトツを識らない

薄まらない
緑を縁取る蕾の調べが
細い梢の先から
その全てで春を歌い
葉擦れを呼ぶ
 
降り注ぎ
弾け飛び
其処彼処の呼吸は草原を跳ね
空を仰ぎて
一つの瞬きの後に
遠く過ぎて往き
 
菜の花の傾きから零れた音は
微かな反響が浮き上がった処で
揺れて
振り向いてみせる

爪先の向いている
何かしらの甘酸っぱい
あの
臆病で直向きな薫りがする中へ
少しの風の日に
声を掛けた真昼のように



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卒業式
 真山義一郎


寂しい国の
寂しい水底に
その教室はある
誰もいない場所に
様々なところから子供達が集まって
たゆたゆとできた教室だ

君達は深夜のような表情で
月より大きなものは見たこともないといった
瞳をして
日が来るよりも
去ることばかり考えていたのだろう

汚水が頭の上を流れていった
鮫やエイが腐乱死体の内臓を食いちぎっていった
そいつらが
ぐちやぐちやと
内臓を食んでいるのを
じっと我慢して聞いていたのだろう

ごらん、
夕陽が僕らの教室を照らしている
君達の顔がフラッシュを焚いたように輝いて
僕は見ていることができない

いつの間にか君達は
独特の泳法を身につけて
教室の中を泳ぎ回っている
茜色にきらきらと輝く教室を

永遠であれなんて
思う必要もないんだろうな

君達がいつか
男や女に
抱き、抱かれる時
思いっきり、やさしくしてやってほしい
震える手でもいいから
君達の想いを体で伝えてほしい
そしたらきっと、相手もやさしくしてくれるから

僕は頬杖ついて
夕陽を見上げながらそんなことを考えていた
すべての不浄は清らか
そして、
卒業おめでとう





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川涙
 真山義一郎


川が涙を流すと知ってから
僕の心は穏やかではいられない

あの淀んだ
鉛色の川辺に
鋏で切り抜いたような
白鷺が立ち尽くしている

川に流れたのは
男や女達の
汚れた汗だ
生活という時間に押し流された
肉体の流す
涙に似て黒々とした
液体だ

そのぬらぬらとした川の奥底に
泡でできた小ぢんまりとした部屋があり
君はきっとそこで一人、白い画集を広げる

じゅくじゅくと過ぎ行く
その時間の中で
君のめくる画集の絵は
どこまでも何もなく白い

その先にあるのは
君の人生かもしれないが
その一瞬
ページをはらりとめくったその一瞬の秘密は
画集の中に隠されている
まるで乾いた死者の顔のように

君を想って涙を流す川の
両側に建つ売春宿の
窓辺に咲く薔薇は
残酷なほど赤い







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キャバレー!
 ルイーノ

俺たちはまるで煙りだ!

血管を滑るラムの花
この胸をひどく潰しながら
俺は何度も死んだんだ
果てしないほど
乱されて祝杯!
丸い銅貨に収縮されてく


調子外れの軽い歌!

つるべ落としの
連打スネアに
古着の山が喘いでいるぞ

この青春を笑え!
キャバレー!


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明日も、雨なのですか
 葛西佑也
 
 私は傘になりたい。
父は雨が降っても、傘をささずに、ずぶ濡れに
なって歩いて行ける。濡れた衣類の重量なんて
気にしないし、他の人も自分と同じだと思って
い、る。(自殺願望のことだって。)

父も私も自殺率の高い地方の出身だ。冬には街
の人みんな、うつ病になる。(酒でも飲まなきゃ
やってらんないよ!)父が豆腐の入った皿を割
り、脳みそのように飛び散る豆腐の残骸/踏み
潰しながら、私は私の食事をしていた。

  、グチャリ (そばでは母が殴ら
  れていた)私の空間からは遠いと
  ころ、電話の音はサイレンに聞こ
  えた。


/何かを救いだと感じる、病んでいる。(止ん
でいる? 救いは救急車でしょう?)私は父か
ら生まれたんだ。分娩台の上、前かがみになる
父から、卵のように。この豊かな国に生み落と
された


  、のです。私たちは生まれたとき
  から、絶望する術、を、持ってい
  る。(個人個人で違うやつを。私
  にとっては父。)幼い頃、大好き
  だった父の背中を見ないで育った。
 (見ないで育ったから、大好きだっ
  た? 尊敬しています、お父さん。)
  虚像の背中だけで、十分だったん
  だ、私には。


生まれたときから、ずっと、弟は父の背中ばかり
見て育った。だから、弟は 雨降り、傘をささな
い。ずぶ濡れの衣類の重量も(自殺願望のことも)
気にせずに。/私は傘になりたい。穴があいてな
くて、向こう側のはっきり見えるビニール傘に。
(できれば、柄が錆びていないとうれしい。)
            「雨は当分止みません
             よ。傘を買ったほう
             がいいでしょうね。」
             と、傘もささず、ず
             ぶ濡れで歩くみすぼ
             らしい親子に言いま
             す。


/私の向こう側の空間では、豆腐の残骸が家族た
ちの足でさらに激しく踏み潰されている。必死に
父をなだめる幼い弟の鳴き声(サイレン?)/私
にとっては、電話も愛しき弟の悲痛な叫びも似た
ようなものです。

外では、雨が ぽつり ぽつり と、降り始め。
(やがてすべてを流しさっていくであろう雨)明
日は土砂降りですか。天気予報が気になります。
私には家族の中で、明日の天気を聞ける人がいな
いのです。「明日、雨みたいだよ。傘を持ってい
くといいよ。」と、私のほうから言うばかりで 

。(私たちは家族ですか?)
自分で割った皿と豆腐の残骸を片付ける
父と、
ひたすら発狂しつづける
弟と、
何か秘めたように黙ったままの
母と、
/私の食事を続ける
 私と、/
みんな孤独だった。

そこにあるのは私の知らない家族でした。十数年
過ごしてきて、初めてその存在に気づいたのです。
しかし、紛れもなく私の家族。/私は、このとき、
初めて生まれたのです、この世界に。(望んでも
いないし、望まれてもいない。)

    /明日も、雨です
    か?みんな。私は
    みんなが大好きだ。
    みんなの家族で幸
    せだよ。母よ 父
    よ 弟よ/私は私
    の食事を終えて、
    ごちそうさま の
    代わりに言います
            


。/          私は傘になりたい。
 


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とおい日の、ホライズン
 望月ゆき

毎日が 
ずっと、遠浅だったらいいのに

って、言ったのは
あなただったか、わたしだったか、
もう わすれてしまった
うつろいやすいふたりだったから
ただ
手をつないだ

波が
いつまでも海と
わたしたちをへだてるので
泣きだしそうになってあわてて
さっき拾った小石を
堤防から捨てた
かえってくるって
いたずらに、信じてた

おぼえていること
いないこと
つなぎあわせたら
流線型の、パッチワーク
すくわれるあしもと
ときどき沁みてくるのは、あのときの、なみだ
それとも

(毎日が、)
(ずっと、遠浅だったら、いいのに、) 

手をつないで
わたしたちはあるこう
ふりこみたいに
やわらかくゆれながら
きのうから、はみださないように

とおい日
つかめないままやりすごした
なにもかもが
すぐそこの、水平線のところに


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