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素敵なこと
 たもつ
 
 
虫歯が痛んだので歯医者に行った
虫歯を治してください
口をあんがあと開けたのはいいけれど
白衣を着たおじさんに
ここは目医者ですと言われてしまった

仕方なく
僕は自動車の整備工であることを打ち明け
自慢の外車を直してあげた
いやあ、これで週末はドライブにいける
目医者さんは大層喜んでくれて
ここだけの話だよ、と
奥さんも知らない初恋の話や
音楽室の机に彫った相合傘の話なんかをしてくれた

それ以来
魚屋さんで大根をくださいとか
タクシーに乗ってアラスカまで
なんて言ったみたけど

あんなに素敵なことは
二度となかった
 
 

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「ループ」
 焼石ニ水



箱庭通りの小洒落たカフェで
暇を潰せばくしゃりと割れる
丸いドームは飴細工
甘いと呼び込む大学堂の
歌がきこえる午後三時

空にレースの白い格子は
マスカラ滲んだ街も縁取り
追い付けないな、。七色の
いくつもの傘/流れて/すてき
今日の

(最先端は回らない
(私の傘は回らない
(私の頭は回らない

ホットドックを買いにいったら
「アイスクリームも食べたくなるな
出かける理由を見つけたら
「空が広くて迷うだろうな


しゃぼんだま
煙草のわっか
表に出たら割れちゃうような
どの道、割れて行くような

(私の頭は回らない
(私の傘は五年前から
(ずっと何にも変わらない






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くちづけのベランダ
 しもつき、七


くちびるからよかぜ、くらんだからっぽでひたひた、
どうしようもないようなおしゃべりで、感情をたばねた

くせのある、ことばの溺れかたを駆使してきみはいう
「ゆるされるならひとりだけにでいい」と、花柄のゆびわ
水分をおおく含むからだに、なかないでといえば泣き

てをつないで、みえた星、いつか物質になるための成分
(それすらぶつかりあわせるためにうまれてきたの?)

心臓がばくばくならして、さっきまでのゆうやけが消える
すっかりかわいたボトルの飲料水はふたりぶんのなみだに、
つめたいはだしは、くっついて眠るための温度になって

感覚のないつまさきだけが存在、きみをかんじれる生命線

  ・くちづけのベランダ



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インターリーディングス
 虹は孤空



だけど、あなたにはそれが花にしか見えなかったんだ
一つずつ棘を、切り落としていったね
庭園の、真夏が、太陽の高さに重なる時刻に
この砂漠の夜の、数え切れないほどの、砂の粒子
でも、粒子を放っていたのは、千路の花々
花と砂、同じ引力が、あなたをここに、引き寄せたんだね
この午後の星、誰も知らない、凍える場所、
花々の沈み込む湖岸に、君は
葉っぱを覗き込んでいたんだ、誰かを探して
葉脈の、河が沈み込む場所に立って



誰かの病を背負ってもいいのかい?
キツネの瞳が、ちょっとまばたく間に
世界が、水滴のように丸まってしまっても……
でも、それがあなたの重力なんだね
君が見ている景色、あなたの見ることのできない光景
この世界は井戸の中にあって、それは冷たい水の中で震えている
ねぇ、君も夢を見るのかい?
砂の粒子が、奥底へと落ちてゆくよ
そうやって銀河がまたひとつ生まれていくんだって、あなたは言っていたね
ああ、君はどこかで見ていたんだ、彼女を待ちながら



彼女の白い、腕の、煤けたくぼみの内に、
いったいどれほどの、かつての柩
あなたのその柩の中で、灼ける日輪
でも、どうやって開けばいいのだろうね?
肌の裂け目、閉ざされたままの眼差し
その距離、その果て、『未-海交線』
メビウスの輪で繋がれた、右手と左手
だけど、唯一彼女のものでない、ぼくの言葉
いったいどれほどの花々、それも見られることなく
そう、ぼくらはここで踊っていたんだった



この惑星は、肉体を希求する
それも薔薇の、朽ちる前の芳香のような
彼女のいた(はずだった)、この庭、『乳白色の宇宙』
だけど、あなたにはそれが花にしか見えなかった
ぼくの言葉、唯一彼女のものでない永遠
誰もいなくなったこの星の庭で、君が探していたもの
どうして引力が、夢を見させるのだろうね?
夏の夕暮れに、雨が降っていたのを覚えている
それがあなたの、見ていた場所だったのだね
だけど、どうしてこんなにも静かに、すべてが落ちてゆくのだろうね?

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並木道
 丘 光平

夜は雨とともに去り
見送る朝を迎えるころ
白いコートに影はゆれる
私の歩むすこし先で

忘れている
初めての朝焼けを
そして感じる
これまでの夕暮れを

ふと思いがけず
振りかえる親しみの目に
雪は降りはじめていた
秋の詩集を閉じるように

千切れてしまう
並木道は黄の落ち葉に湿り
はぐれた雀が
なごりの雨水を飲んでいる



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草臥れた髪飾りのエミリー
 ホロウ








草臥れた髪飾りのエミリー、幼い頃に熱病にやられて
言葉をまったく解さなくなった
草臥れた髪飾りのエミリー、仕事は羊の世話、老犬のアルマと一緒に
草原で草を食わせる
草臥れた髪飾りのエミリー、言葉が使えなかったけれどたいていのことはゼスチュアで伝えることが出来た
言葉が使えなかったけれど彼女はとても頭のいい娘だったのだ
草臥れた髪飾りのエミリー、羊が草を食う間、アイルランドで作られているらしい
小さな横笛をいつも吹いていた、その横笛は祖父の形見で
草臥れた髪飾りは母親の形見だった
父親は誰も殴れない優しさだけはまだ無くさないでいて
仕事に出掛けない日にはずっと酒を飲んでいた、暴れたりすることはないが
終始、切り刻まれているのだった
草臥れた髪飾りのエミリーが吹く笛の音は
はしゃぐ子供の矯声のようなのに
旋律はいつもどこかもの悲しかった
草臥れた髪飾りのエミリー、雲を読み違えて夕立のさなか雷に打たれた
それで彼女は左の膝から下を無くした
義足を買う金などあろうはずもなかった
父親はわりのいい仕事に変えたが
誰とも上手くやることが出来なかった
エミリーは幾日もしないうちに外に出て
アルマと共に羊に草を食わせた、髪飾りはやはり草臥れていて
横笛の音はあてもなく響いた
その年の冬にアルマが死んだ
羊と一緒に
帰ることは出来なかった
草臥れた髪飾りのエミリーが
近所の農夫にそのことを伝えるのには一時間がかかった
父親は羊を手放して酒樽に変えた
父親はもう一人で歩くことすら出来なくなっていた
エミリーの知らないうちに仕事は無くしていた
家には
もう
金になるようなものはない、もう羊の居なくなった草原で
草臥れた髪飾りのエミリーは横笛を吹いている、その横笛はアイルランドで作られていて、音色は子供の矯声のようで、なのに





旋律はいつもどこかもの悲しかった






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夢のつづきのかくれんぼ
 今田コボ


わたし、はじまりの朝に
終わりに近付いていく

ほどけていく絡み合った
か細い線に引き込まれて
ほら、いまにも
ちぎれてしまいそう

小さな声で呟く
あなたの消えそうなからだは
ぼんやりと浮かんで
白い光を放つ

あなたにつかまれた手から
ゆっくりとわたしは
おかされていく

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真夜中の列車に連れられて
 黒木ミニー

1 川は揺れ 子供は映し出す 小さな機械の死神を。
誰かからおまえへと、ふたつの瞳を僕は見ていた。ああ、おまえは橋のうえで死を数える 一度 二度 三度目には優しい神様が降りてこられるでしょうか 真実を隠しながら!
数えて終わらぬ黄金の月
水の奥に隠した あの月の光に染められた鎌を。漏れる光もなく 死んでいくものたちは果てのない海へと歩き 遠く懐かしくよみがえった友の姿も 幻に包まれた闇のなかに消えていった
海は永遠を見つけ 嘆き悲しむその魂は、少女を夢見る僕だろう!そうだ、やがて月は離れ 眠りのなか切り裂かれた少女の血に群がってくる汚らわしい狼たちよ 忘れぬように刻むがいい おまえは風に吹かれて ひとり 冬の風に流され ひとつの悲しみの終わりまでをも歌にして おまえと僕にどんな運命が待っているというのかを さあ、僕に教えるがいい
 海は待っている 永遠を、 僕は聞いた 海の怒りを、たちのぼる霧に連れられ 無ではない夢を視る。僕は何も確信出来ぬままに 黄金はただ降りてきて 短い冬が終わろうとしている。 夜ごとに死がいれかわり、いれかわり、 ふたり 誓い合った日を遠くに眺めながら・・・

0 僕はおまえを川に流した、
 息をきらした霧が生み出した太陽は水面に少女を描いて 煙のように消えていく おまえの影は霧に包まれた川のなかに
ひとつの悲しみから星たちは川へと沈み 永遠の海は遠くへと離れていってしまった。おまえは知っているだろうか いま見える あの川に 千の星が流れていることを 静かに嘆く 運命の声を
僕は知っている 夜は続くものであり暗い夜には光を 黄金の月をさえぎるおんなのまえを歩くとき心はあらず 悲しみと怒りが支配する。死の影に隠れながら 月光とともに逃げはじめ 太陽の失意を抑えることができたなら!
 ああ、明けぬ日に僕らは集い 通りに雨は降りしきり 僕たちはめぐりあった 大きな月が冷たく沈み 雨があがれば風が吹くので僕は雨があがらないでくれと願うのです 雲が流れて月をかくす 冬に晴れてはおまえの声がきこえない じくじゅくとその身に太陽を浴び 深い霧のなかでおまえの記憶が落ちていた
僕はそれを拾い 何をしようと思ったわけではないが まだ春は来ないと人は言う いつかの春の終わり 最後におまえは僕に小さな人形を渡した あれは音をたて 旅立っていってしまったよ
冷たい風が僕の顔を撫でて 思いは遠くにいってしまった 橋のしたには星はなく 空は暗くなっていた 消えていく過去のすべてに腕を振ろうか もしも永遠がなかったとしても 去りゆくものが最後に笑っていたのであれば
ふと懐かしさで目を覚ますのも
悪くはないだろう

3 ―――夜の川

夢は現実のなかにもあり、孕む、孕むものは、その夢から脱がされる僕と、僕でない人々の何か、
こちら側との壁は崩れはじめていて、僕が壁を触ると、ぐにゃり、と不快な音をたてる、手を伸ばしたら、水が流れてくる。僕は濡れた壁を擦り上を見ると、アリスが くすり、と笑った
僕は水のなかで泳ぐ魚たちに触れて、だんだん遠くに消えていくアリスに気づいている、水のなかから見る月、そこに永遠というものがあるのなら月にはわからないように君に伝えよう。そして君を誘い込み、抱きしめてあげたい。知らない人たち、僕でない人々、今日も誰かの骨を見おろして、さよならをしている、彼女を忘れてしまうほどの、長い、長い時間がたっても、橋のうえには自分の骨さえもない、また骨が流れる、
ああ、そして現実の続き。

静かな川に種をひとつ流せば、あっという間に咲き、花となる。橋のうえはしろく、風のにおいさえわからない。見えているだろうか、あの花を、風に流されてすぐに枯れていく。それは一瞬の出来事。「ほら、まばたきをしないで、雪が降ってくる、夜空の色が変わってくる、」骨から離れた、冬の川、橋のうえから僕たちを見ている、アリス、橋のうえは、しろい。アリスを見失いそうになる僕を彼女はどう思うだろう。
どうしたものかと、濡れた髪を触り、壁に手をやる。ぐにゃり、伸ばす。水が流れる。僕はずぶ濡れ(笑っておくれよ、)ああ、冬の、早い夜に僕は小さく流れる、見知らぬ骨は何も語ろうとせず、ただ流れて行く。僕は何も思わずに、アリスのことばかりを考えて、骨は僕よりも早く流れていってしまう。さようなら、美しい羽根が落とすもの
孤独な夜でもよかった、
寒い夜でもよかった、
僕は永遠がただ欲しく、この、流れる水をとめてほしいだけだったのか、流れる僕を、ただ

(昨日とはちがう水の味がした 僕の近くに骨がある すぐ近くに 骨 見たことのある骨)
雨が降ってきた、さっきまでは雪だったのに、いつのまにか雨へと変わった、雨に濡れた僕は髪を乾かして骨が目覚めるのを待つ。明日には乾いているだろうか、僕は知っている。なにかが近づいてくる、いや、僕たちがなにかに近づいていることに、昼まで眠ったからといって骨が目を覚ます、なんて、ありえなくて、僕はまた少し流され、また、ひとつの終わりを見る。僕や、流れる水の先で、僕の知らない人々が近づいてはならないものに近づこうと必死になっているのを見て、彼女はまた、
笑うのだろうか

(ああ、アリス、アリス、泣きながらはじまるのは、最初の約束、黙って旅立つのは、終わりの約束、ああ、アリス、アリス、誰か永遠を教えて、 僕に永遠を 誰の記憶にも残らない、
ひとかけらでいい
   えいえんを・・・)

願わくば、アリス、静かな時間に咲き続けて、世界が音を忘れてしまっても、君だけは橋のうえから僕を見ていてくれないか、
僕は流れている途中、流れていった女と逢ったことがある。
僕が川にいるのは呼ばれたからだと女は言うが、それはまぼろし、流れていった人とはもう逢えないと知りながらも 、アリス、
君は永遠は何処にあるかを知っているかい?川にうつる月にはなかった、永遠の存在。女は知っていると言う。僕は君に伝えたかった、一欠片の永遠でもいい。どんな永遠だろうと!君をつかまえて、君を抱きしめたかった。濡れた髪を触って橋のうえを見上げると、君は見えないのに、君の色だけはそこに強く残り、光は、
光は静かに震えていた
ああ、 忘れないで、アリス。橋のうえに雨は降らない 骨が離れていくころ僕は水に顔をうずめる
すると僕の骨は小さく震え
また少し、流れるそうだ


2 嘘つきに見送られながら

気取る世界は病んでいて
末期となっている 助かることはないと神様は言いました
夜空に高く 独り泣いているあの星 町に雨が降る それはまた 常に変化する現実のかたち
清らかな少女の髪に触れ
僕は 悲しみを忘れてしまおうと
少女のまわりに
斑点のように群がる光を
・・・掬った
 前夜、波はふたり優しく包み
 静かに歌う小鳥たちのまえで
 僕はおまえを殺すのだろう
(月黒く、夢とまぼろし、漏れる喘ぎの、地獄の先に、ああ、愛すること、深い海の鏡にうつる
僕が殺したおまえの髪が)
静かな空の流れのした 誰のために新しい季節が消えたのか 繰り返される夜にさまよい歩いても あの星と星とを繋ぐことは出来ないと 空に精霊がのぼり死の煙を見ていても僕は太陽と出会うことはないだろうと
 死は音もたてず起き上がった ああ、殺してくれればいい その手で 今すぐに 汚らわしいものには触れられないか 冬の暗い夜空のした 光と雨が垂れてくる ・・・垂れてくる・・・
(女たちは教会に通ったあと悲しげな目で僕を見るので 僕はその見知らぬ女を太陽にかえてやった
偽物の太陽は一瞬の輝きのあとぐしぐしゃになり消えてしまう 神は晴れの日を雨として また世界の病気は進行していく!)
何処の古い小屋に逃げようと
安息など求められるはずもない
病みはてた世界はいずれ死ぬ
世界はいずれ死ぬのだから
地獄はこの空から開いている 飢えればいいだろう 摘まれるのを待つばかりか 夜は巡り 夜にかえって 小鳥が鳴く度にさえ 待つばかり 待つばかり!
ああ、もうなにも望むことはない
「さよならの時間です」
真夜中のテレビのなかで無表情に読み上げる神を無視し 僕は少女から流れる光を掬う 世界は病気になってしまったので 世界は病気になってしまったので

さよならの時間です

誰も助かりはしないでしょうね
と少女がつぶやいた

―1 最後の嘘とおまえの死体

 おまえが死んだ夜のことだ
 朝のおまえは濃い青色をしていていつのまにか消えていた。あいつは僕の爪先に大きく自分の名を書いて、その文字はあっという間に首元まで広がってきたので僕は洗い流そうと決めたのだが流しても流れないので溜息をつきながら鏡へと目をやるとおまえがまた大きくなっていた。雨の音が聞こえる。これは慎重にならねばならない、消えていく手触り、重ねられたおまえと束になったおまえが青白く浮かんでいる。
 ある昼のこと、扉を開けてひとつめのおまえに話しかけたことがある。おまえはぐねぐねに絡まったまま転がって玄関のほうへ行ってしまった。どうやら僕は早く起きすぎたようだった。顔を洗おうと鏡を見るとおまえが僕をかこんでいた。おまえのなかに僕。おまえは落とせない汚れを私に残して消えてしまった。おまえはすでに僕の皮膚となり、この時にはもうおまえそのものが僕だったのかもしれない。ふたつめのおまえが背後でくすりと笑う。ふたつめのおまえは気が遠くなるほどの道程を歩き僕に逢いにきたらしい、ご苦労さまですと僕がお茶をお出しするとふたつめのおまえは小さな窓となり僕を呼んだ。おまえは窓の向こう、きっと子宮だ。僕はおまえへと還らねばならないのかもしれない。僕は静かにカ―テンを閉めた。さようなら、いくら寝ても僕はその子宮へと還ることはない。みっつめのおまえが落ちてくる音がとてもこわかった理由を僕が知らないのと同じで母の子宮を思い出すことが出来ない。これは些細な問題だ。
 夜、一度だけ、ただ一度だけ愛しあったおまえとの夜を思い出して僕は涙した。おまえは僕を抱きしめ、僕は眠ってしまっていた。翌朝、独りになってしまった僕はベッドに小さくおまえの名を書く。そこにおまえはいない。いくら寝ても彼は起こしに来てはくれないと知っていながらも僕の指は大量のおまえを生産する。やがてそのおまえたちは背の高いおまえとなり僕に愛を歌いはじめた。僕が枕を投げつけるとおまえはさかなになって子宮へと逃げていった。今も僕がさかなを嫌いな理由はこれに違いない。涙で描かれたおまえたちもさかなになるのをおそれ、それぞれがおまえの子宮へと還っていく。ああ、さようなら、さよならなんだね。
 おまえの子たち。おまえの子たち。さようなら。

さようなら



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