06-30 21:38
〜
〜
〜
・
優しい雫のかたちになりたい
別れを悲しむ人の声にする
ああ 輝けよ 輝けよ
人よ
ああ 菩提樹が
こころに在るなら
〜
〜
〜00129
06-28 19:28
〜
〜
〜
・
銀の鈴を拾いました
名も知らぬ花の影で
それは二度と帰ってこぬ
眠る恋の夢でした
好き と言えないままに
散り急ぐ野の花よ
恋が終わったならば
次の恋 待ちわびよ
銀の鈴を拾いました
捨てられた口紅(べに)のそばで
それが美しいなら
私でも涙する
蛍 身を焦がすほど
文殻をもてあます夜
銀の鈴を拾いました
主のない櫛のそばで
────
────
〜
〜
〜00128
06-25 21:14
〜
〜
〜
・
鉛色の空の下で
濁った川がよどんでた
生まれたとき氷よりも
冷たい視線を浴びた
憎しみすらない無表情な声
むごいほどの同情
支配するものが理解しないなら
ここで終わる約束
地を這うもの 血を継ぐもの
文盲(もんもう)の系図を背負う
・
・
明日も多分ここに立って
あなたのことを待つだろう
言い尽くせぬ思いだけが
静脈の血の色になる
記憶をたどれば 恐ろしい残滓
半固定の深海
進化するものが認可しないなら
逆行する法則
地を這うもの 血を継ぐもの
学名のない悲しみ
────────
────────
〜
〜
〜00127
06-15 21:01
〜
〜
〜
・
川のなかを見てごらん
野をゆく川を
透明な水のなかを
泳いでいるよ
覚めたくない夢だよ
つかまえようよ
たぶんみんなこうして
歩いてるよ
・
・
人の汗を見てごらん
貴い汗を
愛する家族のために
働いてるよ
気高すぎる夢だよ
なんにも言わず
疲れている瞳で
笑ってるよ
・
・
流れる血を見てごらん
慈悲深い血を
命の重さを伝え
チューブを走る
かけがえない夢だよ
生きていこうよ
分けられない痛みも
分けたいんだよ
────
────
〜
〜
〜00126
06-12 05:49
〜
〜
〜
・
少女は
母の持ち物の指輪を
そっとはめてみる
誰もが
そんな悪戯を
通って生きてきたんだね
臆病とか怯懦(きょうだ)とか
どうでもよかった航跡
・
・
扉を開けた 三面鏡
禁忌と慚愧(ざんき) 交差する
残酷よりも甘美な血
集めて輝く宝石
恭順(きょうじゅん)とか彌縫(びほう)とか
どうでもよくなる光量
─────
────
〜
〜
〜00125