09-16 19:52
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君の素肌の温もりを
感じていた頃は
幸せという言葉さえ
素直に言えたのに
恵美の舗道に
また春がめぐるとき
僕は図書館の
白い座席に帰ろう
そこから街を見下ろして
小説を読み返そう
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八月は悲しみの月
繰り返される過失
君とよく似た女性を
愛してしまう気候
去年と同じみたいでも
花も人も違う ※
丘へと風が集まって
僕を牽制する
恵美の舗道が
秋の気配運ぶころ
僕は文学の翼を
試してみよう
羽の裏の白さを見せ ※※
小説を書き直そう
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※年年歳歳、花相似たり
歳歳年年、人同じからず
※※【習】という漢字は、鳥が羽の裏の白を見せて、飛び立つ練習をすることを表す。余談だが、鳥も飛行機も向かい風に飛び立つ。
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第2連、つまり2番のほうが長いという珍しい歌詞になりました。
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〜00099
09-10 20:48
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気をつけて 逃げ水の恋です
夏がまぶしいから
見えるはずのものが見えないのに
気づかない
目を開けて 私だけを見てて
昼の月のように
光なくしてから 見えてくるものも
あるわ
もう傷つくこと 悲しむこと
何もない 悔やまないで
昼と夜が呼び交わすとき
今の恋が本物になる
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よく聞いて 少し不安だから
夏が褪せるまえに
つかみかけた夢を
五線に残しておいて
そばだてて その耳を鋭く
若い恋はpiano
虫の羽音に似て 頼りない和音
だから
もう気遣うこと ためらうこと
何もない 悔やまないで
空へ人が呼びかけるとき
今の恋が真実になる
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〜00098
09-06 22:18
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雲の動きを目で追うように
あなたの背に届くように
祈りをこめる
痛みにくらみ 目を細め
君の空を見上げている
自由を賭けた跳躍を
やめないように
今日の思いを忘れないから
僕はずっと幸せです
とんな冬でも
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氷のような余韻を残し
すれ違った刹那の恋を
悔やまないけど
はじけた胸と 閉じた目で
君の空を見上げている
まぶたを刺して慰める
光の中で
今日の契りを刻みつけたら
善も悪もまじめに暮らす
ここに帰ろう
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ひとつだけ間違いないこと。
あの人が、この空の下にいるということ。
あの頃もそうだったのに。
もっと近かったのに。
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〜00097
09-02 21:41
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──だれかが口笛ふいた
──夏草の小道で
──だれかが口笛ふいた
──さわやかな朝に
待ちかねた青空に
君の笑顔映えれば
僕はもう躊躇わず
君の味方になれる
輝くほど 燦めくほど
悲しみだけ 薄れるように
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懐かしい風が吹く
こんな淡い午後には
君に宛てた手紙に
ほんとのことが書ける
誠実さが ただ一つの
君を選ぶ 理由(わけ)であると
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小学生高学年の教科書に載っていたフランス民謡「誰かが口笛吹いた」。
自分の作詞作曲の原点となった曲である。
爽やかな歌詞と新鮮な転調。新しい扉が開いた。
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冒頭16小節は原曲のままで、それ以降は私の作曲である。
「君」は中学校の制服を着て、柔らかい光に溶けそうになりながら、そこに立っている。
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〜00096
08-29 20:38
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【小夜曲2】
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夏の夜は水も冴え
叶わぬ恋を慰める
浅い眠り誘う楽(がく)の声
偽りの言葉 すでに無く
この胸の痛み 懐かしく
我もまた ひとつ あかり点す
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心騒ぐことは熄(や)み
億万の目が閉ざされる
寄せて返し 時は滞る
渇仰(かつごう)のくびき すでに無く
素足の天使が舞い降りて
浄められた窓 そっと叩く
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〜00095