10-16 21:24
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夜満ちて 星が輝き
わが心 いま遥かに往く
痛むなら痛いまま
言葉に変えるよ
忘れたい矛盾の日々に
息潜め 呪文をつむぐ
見えてない 見えてくる
世界の潮汐
記憶の支えは あなたの存在
見えてくる 満たされる
定量の水槽──
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〜00142
09-14 22:48
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雨垂れが土を打つ
寂しいね この村は
名も知らぬ神社は
価値のない時が往く
ここに神在す カミイマス
言霊のままに
ここに神在す
鎮まりてあり
ここに神在す
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〜00141
08-22 21:08
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季節は無言で過ぎる
あなたはいつも優しく
有職故実(ゆうそくこじつ)を
正しく演じる
翻訳もののミステリー
犯人は誰でもいい
あなたも わたしも
アリバイはないわ
劇中劇を演るのなら
しっかり抱きしめてほしい
呼吸も髪も乱れたまま
さあ
最後のページまで
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熱くしすぎた珈琲
あなたは平気で飲んだ
今夜の序破急
満足したのね
複数の罠をかわし
わたしに手錠をかけた
動機も凶器も
あなた次第なの
劇中劇を演るのなら
しっかり見届けてほしい
あなたに貫かれたままで
さあ 最後のページまで
劇中劇を演るのなら
しっかり感じさせてほしい
汗に光る素肌を滑り
さあ 最後のページまで
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〜00140
08-10 22:29
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誰よりもあなたを愛してきたから
今日の日まで立ち止まらず歩いてきたんだ
あなたがいる日々を幸せと感じる
理由もなく根拠もなく毎日過ごすよ
ありがとう 微笑みを いつも
これからも ずっと そばにいて
昨日より 今日よりも 明日に
つながるよ きっと ふたりの
明日に
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〜00139
08-03 19:15
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夜に川を渡る水音
風を切った矢になり
胸に刺さる
言葉もなしに
海に沈んだ太陽の光を吸って
夜ごとに光る呪われた苔を窺う
光る苔を盗む者は許さない
たとえ知らず苔に触れた人でさえ
愛を水に変える虚白
声をからし叫ぶ恋人
すでに愛は
指を離れた
まどろみながら傷ついた体をさする
鬼火のような燐光が瞼に焦がれる
暗い窓に苔盗人が映った
青いガラス破って弾丸を放った
誘蛾灯になった苔たち
銃の叫び森を震わす
その人の死体は
・・・・・・・・・・・足元
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〜00138