・
かるくてをたたきそしておどろうよ
よるがあけるまでうたいつづけよう
そうさこんやこそきみをだきしめて
ぼくはうたう
よるにひかるほしひるにねむるほし
まわりのすべてをひかりでかざって
そうさこんやこそきみをだきしめて
ぼくはうたう
よ
きみなんかだいきらいだからもうはなさない
いきのねをとめるほどだきしめてよあけまで
・
つよくてをあわせそしていのろうよ
なみだかれるまでわらいつづけよう
そうさこんやこそきみをだきしめて
ぼくはうたう
よるにのろうほしひるにほろぶほし
まわりのすべてをひばなでかざって
そうさこんやこそきみをだきしめて
ぼくはうたう
よ
きみなんかたくさんだだからもうゆるせない
しんぞうをとめるまでだきしめてよあけまで
・
よるにもえるほしひるにさめるほし
まわりのすべてをほのおでかざって
そうさこんやこそきみをだきしめて
ぼくはうたう
よ
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点字の原文ママ
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00072
・
・
朝霧が涙に混じる
君以外見えなくなる
もう一度髪をほどいて
僕の横で寝てほしい
よこしまなまなざしよりも
純愛始末に困る
それはその言葉自体が
偽善の手垢まみれだから
──記憶の画布のうえに
悲しみの裸婦を描こう──
Philosophical crisis
災いの恋
Philosophical crisis
いま
愛情は災害
・
・
嘘が多く混じるほど
キスは甘くなるという
そんな卑怯な君の肌を
抱いたことを悔やむから
──光も熱もない
差別の街へ行こう──
Philosophical crisis
致死量の恋
Philosophical crisis
いま
愛情は猛毒
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00071
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何があなたにとって幸せといえるの
涙ながらにそっと囁いて
夢を壊さないと何もできないから
勇気を奮いだして
愛してよ
抱いて私の肩を強く
私以外のことは考えず
きっと真実が強いはず
傷はいつか癒ると信じれば
・
・
やすらぎの怖さを忘れないでいてね
夢がぼろぼろになる
今だから
抱いて私の肌をきつく
私以上のことは考えず
きっと欲望が強いはず
目をそむけることさえしないなら
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00070
・
もう夢をすべて見尽くしたと思うなら
そっと私の肩を抱いてほしい
それであなたが白痴のように喜ぶならば
もう私は土に還ってしまいたい
走れ 走れ
二度と光がささない道を
走れ 走れ
冷たい水に肌を切らせて
◆
◆
もう誰も信じてくれないと思うなら
深く激しく私を責め抜いてほしい
それであなたがもう一度立ち上がれるならば
もう私は泥にまみれて眠りたい
走れ 走れ
素足と夢が触れあえるまで
走れ 走れ
小石の雨に肌をさらして
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00069
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僕は君の堕落を願う
君の夢を根絶やしにする
君は僕に呪文をかける
だけどそれじゃ僕は死なない
泣きながら刺し殺し君を黙らす
朝の街に死体を捨てる
その瞬間に君は目を開け
低い声で僕の名を呼ぶ
・
・
僕は安い洋酒で眠る
君の夢を見たくないから
君は僕に毒素を混ぜる
だけどそれは僕に効かない
ひと筋の血が流れ
悪性の愛の花が開く胸の谷間に
最後の夢は君の未来を
裁くために成就するのだ
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00068