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12-30 07:14
 照葉樹の森
By スピカ [編集]


生まれ変わるというのは こんな気持ちなんだろう

目を閉じたら 邪魔なものが飛び去っていくようだ

風そよぐ照葉樹の森へ昼寝をしにおいで

小さな草 優しい鳥 日射しも君を待つ

明るい昼間は 雲母(きらら)が降る森にいます
ここで待っています



心だけで届くから 何の心配もいらない

森へおいで 森へおいで 眠たくなる森へ

心より広い森を君は信じないだろう

森に溶ける心地よさを まだ知らないうちは

まぶしい初夏には 辰砂(しんしゃ)を生む森にいます
ここで呼んでいます


生まれ変わるというのは こんな気持ちなんだろう

目を閉じたら 邪魔なものが飛び去っていくようだ
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00044


11-30 06:40
 光る断片
By スピカ [編集]

──光る断片──

葉漏れ日 手に受け
息をひそめてる

誰もが通った
軌跡は正しい

ああ 受け入れよ 受け入れよ 僕よ

ああ 菩提樹が 心にあるなら

優しい雫の
かたちになりたい

点字で書かれた
祈りを読みたい

ああ まろくなれ まろくなれ 僕よ

ああ 白蓮(びゃくれん)が 心にあるなら

有学(うがく)の態度で 
片隅にいたい

真冬の寒さで
自分を責めたい

ああ 受け入れよ 受け入れよ 僕よ

ああ おこたるな おこたるな 僕よ 

ああ 優曇華(うどんげ)が 心に咲くなら

──────
──────
有学……仏教では「学ぶべきものがまだ有る」という意味になる。

優曇華……三千年に一度咲く吉祥の花。

00043


01-20 22:28
 姫路(目覚めるまえに思い出して)
By スピカ [編集]

画像



目覚めるまえに思い出して
このわたしの面影を

起きてもいない寝てもいない
そんか時にきっと

目覚めるまえに思い出して
わたしは夜会いに行く

遠い姫路の空を越えて
あなたが呼ぶならば

古里はいま 古里はいま
丈を競う草木

暦を越えて 季節を越えて
伸びる若い芽



目覚めるまえに思い出して
幼なじみのわたしを

心のままに風をおこす
ことができるならば

目覚めるまえに思い出して
あの時かけた呪文を

昔のように涙みせて
悔やみきれぬほどに

古里はもう 古里はもう
悲しみのない光

言葉を越えて 心を越えて

あなたに会いたい

─────────
─────────

00042


09-29 16:18
 ──洗髪──
By スピカ [編集]

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目を
閉じているんだよ
じっと

涙をこらえるときのように


まだ
閉じているんだよ
ぎゅっと

自分を憎んだときのように


もう
目を開けていいよ
そっと

世界はおまえのもの
だから




(原文:点字)

00041


07-24 06:27
 ──真水に棲む魚──
By スピカ [編集]

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もう
誰の言葉も届かない
嘘もないけど理由(わけ)もない

もし
許されるなら 川になり
水を運んで暮らしたい

真水に棲む魚を住まわせて

泡沫(うたかた)はじける時 夢をみる

つねに心のままに


この
世界の果てに君がいる
それだけで熟睡できる

さて
寂しがりやに憧れて
世界を瓦礫にしようか

真水の川が一つ残りゃいい

余計なものは地層に溶かそう

つねに心のままに


あれ
帰る家さえわからない
歩き方さえ忘れてる

ああ
歪みは歪みを保って
君が望んだ闇になる

真水に命が蠢(うごめ)くならば

私も 瞼のない目を見張る

つねに心のままに
─────────────

00040


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