エターナルゾーン日記板


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[33] By TUINDAYO
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朝。

鳥の鳴き声が響く。

レインは寝袋の中で寝返りを打った。

「ん……」

その瞬間だった。

「ホアッチョオオオーー!!」

レインの目が開く。

「!!」

反射的に飛び起きた。

ドンッ!

「ふぎゃっ!?」

サンが吹き飛ぶ。

地面を転がった。

「いててて……」

レインは呆れた顔をする。

「なにしてるの……」

サンは寝転がったまま親指を立てた。

「レイン……」

遠い目になる。

「強くなったっすね……」

「その測り方やめて」

エレナが小さく笑った。

「おはようございます」

ぺこりと頭を下げる。

ルーデルも続く。

「お、おはようございます……」

(エレナさんって相変わらず礼儀正しいなぁ……)

---

支度を終え。

一行はクルート高原へ入った。

どこまでも続く草原。

遠くには岩山が見える。

レインは目を輝かせた。

「うわぁ!」

辺りを見回す。

「こんな広い場所があるなんて知らなかったなぁ!」

サンは呆れたように笑う。

「町から出たことない人の反応っすね」

ルーデルは地図を広げた。

「この辺りは山賊が多いと聞きます」

周囲を警戒する。

「油断しないでください」

その時だった。

エレナの身体がふらつく。

「……うっ」

ぐらり。

レインが慌てて支える。

「エレナ!」

エレナは首を振った。

「大丈夫……」

無理に笑う。

「少し目眩がしただけ」

だが。

身体の奥から力が抜けていく感覚があった。

(なんだろう……)

(変な感じ……)

---

休憩を取ることになった。

サンは川へ向かう。

「水汲んでくるっすー!」

ルーデルも立ち上がる。

「私は周囲を確認してきます」

エレナは申し訳なさそうだった。

「ごめんね……」

「急がないといけないのに」

レインは首を振る。

「ゆっくり行こう」

エレナが顔を上げる。

レインは笑った。

「お姉さんが心配なのは分かるけど」

「焦る必要なんてないよ」

しばらく見つめた後。

エレナは小さく頷いた。

「……うん」

---

少し離れた場所。

ルーデルは地図を書き直していた。

(この辺り……)

鉛筆を走らせる。

(地図と少し違う)

(修正しておこうかな)

その時。

後ろから声がした。

「そこ間違ってるわよ」

ルーデルは無意識に返事をする。

「ありがとうございます」

さらさら。

書き込む。

数秒後。

固まった。

「…………」

ゆっくり振り返る。

「えっ!?」

少女が立っていた。

「な、なんで!?」

少女は呆れた顔をする。

「何驚いてるのよ」

腕を組む。

「ずっと隣にいたわよ」

「き、気付かなかった……」

「相変わらず鈍いわね」

ルーデルは目を丸くした。

「ファーゴちゃん!?」

ファーゴは肩をすくめる。

「やっと気付いた」

---

しばらく話した後。

ファーゴは任務の話をした。

山賊討伐。

危険な仕事。

それでも平然としている。

さすがだなとルーデルは思った。

そして。

ファーゴは言う。

「私から見れば」

少しだけ眉を下げる。

「あなたの方が心配なんだけど?」

ルーデルの肩が縮こまる。

「う……」

ファーゴは吹き出した。

「冗談よ」

そして背を向ける。

「じゃあ私は行くわ」

数歩歩く。

立ち止まる。

振り返らないまま言った。

「気を付けなさい」

風が吹いた。

マントが揺れる。

ルーデルは思わず笑った。

「あ……」

小さく手を振る。

「うん」

ファーゴの姿はすぐに見えなくなった。

一人になった高原。

ルーデルは胸に手を当てる。

温かかった。

昔なら。

こんな風に誰かに気にかけてもらうだけで嬉しいなんて。

思わなかった。

「……」

少し照れ臭くなる。

そして小さく笑った。

(なんだか嬉しいな)


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[返信] [編集]2019 03-06 00:04 [pc]

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