エターナルゾーン日記板


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[40] By TUINDAYO
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(エマラは許してくれないだろうな。

それでもいい...

ただ今は会って話したい)

聖地ザインからラプトへ続く道を、ディーティーは全力で駆けていた。

足が重い。

息が苦しい。

それでも止まる気にはなれなかった。

胸の奥に張り付いた嫌な感覚が、どうしても消えてくれない。

「はあっ..はあっ...!」

(なんだか嫌な予感がする..

なにか...違和感が)

嫌な考えを振り払うように首を振る。

考えすぎだ。

きっとそうだ。

師匠にあんな話をされたから、気持ちが落ち着かないだけ。

そう自分に言い聞かせながら走り続ける。

やがて見慣れた建物が視界に入った。

「着いた!」

(良かった

胸騒ぎがしていたが気のせいだったか)

安堵した、その瞬間だった。

「兄ちゃん!」

聞き慣れた声。

だが、その声色はどこか切迫していた。

ディーティーは振り返る。

駆け寄ってくるマーサルの表情を見た瞬間、胸の奥が冷たくなった。

「マーサル!

エマラを呼んでくれないか?」

「姉ちゃんが帰ってこねえ..!!」

「なんだって!?

どういうことだ!」

「それが..」

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【今日は客こねーなー

遊びに行っちゃおうかな】

店番をしながら、マーサルは大きく伸びをした。

昼下がりの店内には客の姿もなく、退屈な時間だけが流れている。

【いやいや

そんな事したら姉ちゃんになに言われるか】

【あたしがどうかしたの?】

突然聞こえた声に肩を跳ね上げる。

【ね!姉ちゃん!

居るなら言えよな!】

【ふふっ..あんたはいつも通りね】

エマラはどこか優しく、どこか寂しそうに微笑んでいた。

だがマーサルは気付かない。

いつも通りの姉だと思っていた。

【ねえ、マーサル

父さんのこと..覚えてる?】

【なんだよ急に

覚えてるけど】

【父さんはね、立派な人よ

お仕事は忙しいのにちゃんと手紙も出してくれるし

今も定期的にお金を送ってくれてる】

【??】

話の意味が分からず首を傾げる。

【つまり...父さんの言うことはね

絶対なの】

【なんのことだよ?】

エマラは一瞬だけ目を伏せた。

だが次の瞬間には、いつもの笑顔に戻っていた。

【いいえ..何でもないわ

少し町外れに出るわ】

【変な姉ちゃん。】

【ふふっ..じゃあ行ってくるわね】

その言葉が。

マーサルが聞いた最後の言葉だった。

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「ーーーてな事があってさ

いつもなら戻ってる時間なのに..」

話を聞き終えたディーティーは拳を握り締める。

嫌な予感がさらに強くなった。

もう待っている時間はない。

「とにかく!

お前は市街の方を探せ!

俺は町外れを当たる!」

「わかった!」

二人は別々の方向へ駆け出した。

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「はあっ..くっ!」ズザッ

石につまずき、地面へ膝を打ち付ける。

鋭い痛みが走る。

だが構わず立ち上がった。

「いっつ、つ..」

(エマラ...どこなんだ!)

風が吹く。

草原がざわめく。

だが返事はない。

どれだけ走っても。

どれだけ叫んでも。

エマラの姿は見つからなかった。

その時だった。

遠くから聞き慣れた声が響く。

「兄ちゃん!」

「!

見つかったか!?」

思わず振り返る。

希望が胸をよぎる。

だが。

「市街を見てきたけどどこにも..」

その言葉を聞いた瞬間、胸の奥が重く沈んだ。

「そうか...」

「オレ、もう一度家に行ってみる!

もしかしたら帰ってるかもしんないし!」

「そうか、なら俺は..」

ディーティーは再び町外れへ視線を向ける。

胸騒ぎは、もう消えていなかった。



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[返信] [編集]2019 03-06 00:26 [pc]

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