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[3]ハナ(SH005)
「ごめんね?≠ありがとう」-1-
「ひゃあっ!!?」
のどかな村、イセリア。ここには小さな学校が一つ。この学校に通うコレットは大変なドジっ子である。
「――コレット!!」
授業の終了のチャイムが鳴り出した瞬間とほぼ同時に、コレットは机の脚に引っ掛かり倒れ込んだ。しかし、周りの生徒達の様子は焦ってなどおらず、安否を尋ねる者などほぼ皆無だ。どうやらコレットが転ぶことは日常茶飯事らしい。派手に前へ倒れ顔からダイブしたコレットの元へ駆け寄る少年が一人。声を荒げてコレットの名を呼ぶ。
「コレット!大丈夫か!?」
手を差し延べ肩を貸してやる。するとコレットは苦笑いを浮かべてこう言った。
「えへへ…ごめんね?ロイド。」
「全く…何度転んだら気が済むんだよっ」
額には小さなアザが見えるが、本人は大丈夫そうなことが伺えると、ロイドはため息混じりに皮肉っぽく言う。体を支えてやり席に着かせると、コレットの口からはまた同じ言葉が。
「ロイド、ごめんね?」
彼女は申し訳なさそうでありながら、感謝も含んだ口調でこの言葉を伝える。一方ロイドの表情はえらく不服の様子だ。
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