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[7]ユーロ(PT002)
【現在地、把握】
その後、難なく魔物を倒し終えた僕らは、再び雪山を下山しながら自己紹介をしていました。
助けて下さった気さくな感じのお兄さんは、アルヴィンさんと言うらしいです。
傭兵をしていて、丁度お仕事の帰りに僕を見つけたんだそうで。
「ホント、あんた運が良いよ。こんな山道で会うなんて奇跡だ。」
「本当、助かりました。この辺りは結構強いんですね。」
「モン高原の魔物といやぁ、結構どころじゃねーよ。」
そう呆れたように言うアルヴィンさんに、僕は苦笑を返しました。
此処はモン高原と言うらしく、ア・ジュールと言う国の首都カン・バルクとシャン・ドゥの間に位置している所だそうです。
今はアルヴィンさんの案内でシャンドゥへ向かっています。
「んで?ハヤト、だっけ?何でこんな所にいるんだ。」
「えっと、魔物に捕まって空から落とされたと言うか………」
「はぁ!?」
「道が分からないので、勘を頼りに歩いていたと言うか………」
「この雪道を!?」
いきなり異世界から〜など話しても信じて貰えないので、とりあえず信じてくれそうな事実だけを掻い摘んで話します。
それでも色々有り得ない事だらけですけど。
アルヴィンさんは疑うように僕を見たものの、とりあえず“そういう事”にしたようでした。
「事情はさて置き、とりあえずシャン・ドゥまで宜しくな。」
「はい、宜しくお願いします。」
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110924
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