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近所の子は、あの人のことをひどく恐がる。 それが僕には理解出来ない。 あんなに優しいのに あんなに真直ぐなのに どうして解らないのだろう。 「…おい」 「はい」 「なんで俺の後に付いてくるんだ」 「駄目ですか」 「…………いや」 好きにしろ、と冷たく言った後、こちらの様子を伺うようにちらりと鋭い目が動く。 僕がにこにこしてるのを確認すると、またすたすたと歩きだすのだ。 歩幅が狭くなったのは、きっと気のせいではないだろう。 どうして気が付かないの? どうして逃げ出すの? この人はこんなにも暖かいのに。 「おい」 「はい」 「…変な奴」 小さく微笑んだあの人は、大きな腕で僕の身体を持ち上げた。 「やっぱ小動物だ」 軽がると抱えられ、高くなる目線に心が跳ねる。 あの人の顔が近かったせいかもしれない。 反則だ、と思った **** 抱えた生き物は、いっちょ前に睨み付けてくる。 子供扱いされたのが悔しいのだろう。 とてもプライドの高い生き物だから。 出来ることなら 全てを包み込んでしまいたかった。 この感情が何かときかれたら、淋しさだと言えばいいだろうか。 虚しさでも間違いじゃない。 手を伸ばしたのはこいつの方だ 伸ばされたのは俺の手じゃない。 こいつが手を伸ばしてきたから、俺はそれを掴んだまで。 依存したのは俺の方 のめり込んだのも俺の方 伸ばされた手を掴んで引き寄せて掻き抱いて。 全部受けとめてくれるんじゃないかと期待する。 こんなん、反則だ 人から幸せを奪う奴が青い鳥を捕まえてしまったのだから。 終
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