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古物商を営む私に、山奥の富豪から絵画の鑑定依頼があった。 若くして行方不明となった日本画家A氏の自画像らしきものが 自宅で見つかったという。 A氏は将来有望な画家であったが身体が弱く、それを気に病み 人知れず自殺を計ったのではと言われている。 残された作品は少なく希少価値が高く 人前に出る事を嫌ったA氏の自画像となれば尚更 私の食指が動かぬ訳がない。 訪ねた屋敷には車椅子に乗る老いた依頼主と 彼を侮蔑の眼差しで見る息子、 体格の好い使用人がおり 依頼主が何事がうめきながら私の方へ手を伸ばすのを息子が煩わしそうに払う。 「惚けているのです」 早速、件の絵画を拝見、紅い布が掛けられ、捲った私は息を呑む 描かれていたのは私の顔 些か淫美な笑顔を浮かべているが確かに私。 けれど私にはモデルの経験などない。 何時の間にか部屋には誰も居ない 扉に手を掛けると鍵が掛かっている。 どういうことだ、開けろ、と叫ぶ私の肩に手が置かれ 見慣れた細い指が食い込む。 振り替えれば絵画から抜け出たもう一人の私が、 「やっと戻ってきた、私の身体。」 と、紅い唇で同じ形の私の唇を塞いだ。
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