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買ってしまった… バレンタインチョコのお返し 少し奮発して買ったのは、ヤツの誕生石が埋め込まれているというペンダントだ 樋口一葉を出しても百円玉しかお釣りがこない、まぁそのくらいの値段 普段アクセサリーなんてしないからちょっと不安だといえば不安なんだけど… 鞄にそれを入れ、学校へ向かった −−− あっという間に放課後になった 学校で渡せるわけもなく、どうしようかと戸惑ってる帰り道 「なぁ…今日、うち寄ってかないか?」 しょうがないからオレは単刀直入に言った 小細工とかの変化球は苦手なんだ 「?珍しいね、時雨から誘うなんてさ」 「べ、別に誘ってなんかないだろッ!!」 「え…?時雨、家に来ないかって誘ってるんじゃないの?」 「ぁ…そっか」 オレは変な勘違いをしていたことに気付き、顔を紅くする 「もしかして、えっちなこと考えてた?」 図星だったから無視することにした オレの部屋に入り、間髪入れずに品物を差し出した 「……ん?なーに?これ」 「別に……やるよ、お前に」 目も合わせずオレは言った 「あ、もしかしてホワイトデーだから?嬉しい、ありがとー」 深春は、開けていい?と断って包装紙を破った後、また歓声を上げる 「こんな高そうなものを…」 「一ヶ月前にお前が言ったんだぞ−」 “気持ちの問題”だってな オレの気持ちだよ、文句あるか? 「つけてあげるから、しゃがめよ」 「あ、うん。」 身長差が激しいから結構屈辱的なんだけど、しゃがんだ深春にペンダントをつけてやる はからずも抱き合う恰好となっていた 首に手を回し、至近距離で深春を感じる なんだろう、深春の匂いだとか雰囲気だとかに煽られて、衝動的にそのまま抱き着いてしまった 「しぐれ?」 「ちょっと、このままにさせろ」 深春も手を回してきた 「ありがと。」 そのまま深春は立ち上がり、オレはぶら下がったように抱っこされた ありがとうと言われても、照れとか恥ずかしさで何も言えないし顔も見れなかった 頭の中は真っ白 でも、こんなに近くにいるんだ オレの気持ちわかってるだろ? 黒は何色にも染まらない 白は何色にも染まる オレの頭の中、とりあえずはお前で染まりそうだよ ほわいとでい
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