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シャワーを浴びて、彼にパジャマを借りた。パジャマはぶかぶかで袖とズボンの裾を折り曲げて着て、初めて彼のベッドで眠る。 でも眠れない。体が痛くて。 まだ彼がはさまっているみたいで。 「眠れないのか?」 大きな手が僕の肩をさすってきた。 隣で寝てた彼は起き上がり、電気をつけて部屋を出ていった。 帰ってきた時はトレーに何か乗せていて。ティーセットかな? ベッドにトレーを置くから、僕も体を起こして座った。 ティーポットから甘い香り。 「アップルとカモミールのハーブティー…って、飲める?」 「飲んだことないけど、…君がハーブティなんて、意外だね」 だって、彼って野球部員で、もろ体育系なのにさ。ちょっとミスマッチだよね。 「お袋の趣味につき合ってるうちにけっこう好きになってさ」 そう言って、カップに注いで渡してくれた。 一口飲むと薄甘いお茶。ホントだリンゴの香りがする。 「寝つきが良くなるんだって」 「へえ…」 彼が僕の顔に触って、「まだ、目が腫れてるな」って言った。けっこう泣いちゃったんだ僕。 だって…無理矢理だったんだもん。一緒にテスト勉強しようって誘われて、この部屋に来たのに。 ハーブティーを飲み終えて、電気を消して、また二人でベッドに入った。 彼のたくましい腕が抱きしめてきて、 「無茶して悪かったよ。ホントに、ずっと欲しかったんだ。…お前のこと」 って言った。 僕はまたちょっと涙がにじんだ。まだ「好き」って言ってなかったね。 でも言ってあげない。明日まで。 甘いお茶なんかで、ごまかされてあげないんだから。
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