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兄貴たちとは生活のリズムが違うから、有り難いことに蛍と二人きりの時間が多い。 「ケイ。そこ間違ってる」 「え、どこ?」 蛍の宿題を見てやることは、受験勉強の合間のいい息抜きになっている。 ミニテーブルの上に教科書とノートを広げて、向かい合わせで教科書と睨めっこ。テーブルに肘をついて、うーんと尖らせた蛍の口唇に、 (―――――ちゅ) 軽く伸び上がってキスをした。 「なっ、ヨウ兄!」 「ごちそうさま」 不意打ちを喰らった蛍の顔は、みるみる真っ赤に染まっていく。少し治まった頃にまたキスをするから、なかなか顔の火照りは治まらない。 そもそも最初に蛍の口唇を奪ったのは親父で、蛍はキスは挨拶のようなものだと思っている。他の兄弟同士ではしないし、蛍とするの限定だけど、本人はそれに気付いていないようで。 「もうっ」 ぷくうと頬っぺを膨らませながら、蛍は何もなかっかのように教科書に向かった。 勉強を見てやるといっても蛍はクラスで10番以内に入る優等生で、別段教えてやることはない。間違っている箇所を教えてあげれば、自分で考えて解決してしまう。 そんな蛍に俺が教えてあげられることと言えば、ちょっとエッチな大人のお勉強くらいだ。 「・・・できた!」 「どれ、見せてみ」 ざっと目を通してみるも、間違っている箇所は見当たらなかった。 「よくできました」 「えへへ」 柔らかくてふわふわの髪を指で梳くように、蛍の頭を撫でてやる。照れ臭そうにちょっとはにかんで、その笑顔は某少年プロゴルファーも真っ青な満点の笑顔。 「ケイ。ベッドに行こっか」 「わわっ!」 膝裏に腕を通してお姫様抱っこの体勢で抱き上げれば、バランスを崩した蛍が首にしがみついてきた。 小さな口唇から漏れる甘い吐息。お姫様抱っこの体勢のままベッドに下ろして、俺の首にしがみついたままの蛍にキスをした。 「・・んっ、ふぅ。だ、だめ。ヨウ兄」 「なんで?」 「今日はコウ兄、バンドだから・・・」 「ああ、そうなんだ」 だから何、そう問い掛けるように更に深く口唇を奪う。蛍が言いたいのは、コウ兄がバイトに行ったのなら帰宅は夜明け頃になるけど、バンドなら深夜には帰ってくるということだろう。 「じゃあ、早く終わらせちゃおうか。ケイ、おしり出して」 「えっ」 「気持ち良くなりたいでしょ?」 にっこり。 俺のその一言にぐうと唸って、蛍はおずおずとズボンに手を掛けた。 「―――あっ」 「おしり、気持ちいいね」 可愛い可愛い蛍。素直で従順で、他の誰よりも欲情に忠実で。尻孔に注ぎ入れたローションをぐぷぐぷと掻き混ぜれば、その指の動きに合わせて可愛く啼いて。 「んっ・・・、ヨウ兄、っ」 「ん?」 「ヨウ兄は、いいの? ・・・んっ」 「?」 「・・・おちんちん」 ――――ふっ。 蛍が真っ赤になって、そう聞いてきた。言いたいことはよくわかる。 おそらく、シン兄もコウ兄も蛍と一緒に気持ち良くなっているんだろう。蛍の可愛い蕾と擦り合わせたり、蛍の閉じた足の間に挟み込んだり、蛍に舐めて貰ったりして。 「俺はいいよ。ケイさえ気持ち良くなってくれれば」 「・・・あっ、ああんっ」 なーんてね。 いつも可愛く乱れてる蛍をおかずにさせて貰ってるからさ。 ねえ、ケイ。 邪魔するやつは誰もいないよ。 だから気持ち良くなろうね。 俺の就職まで、まだ4年ある。 学生の特権かな。 なんて、 妙な優越感に浸ってみたり。 end. ※兄弟シリーズ「守ってやりたい」より抜粋
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