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あらすじ
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玄関のチャイムが鳴った。 平日朝の7時。来る奴は決まっている。 「朝飯は食わせねえ!」 俺はそう言って勢いよくドアをあけた。 「ピーピピ。ボクハ 在原翔太 改デアル。在原翔太デハナイ。スナオニ飯ヲサシダセ。」 幼なじみの翔太は俺の住んでいるアパートの隣にこないだ越してきた。 「なんの真似だ……。飯が食いたいなら前日の夜にメールしとけっつったろ。」 「だって俊哉、0時だと寝てるじゃん。」 「おせーんだよ、22時30分までな。」 「けち。」「おまえに食わせる朝飯はねえ。」 だがまあ、俺も鬼ではないし、(毎度の事だし、)翔太の分も用意してある。 それでもまだズカズカと俺を押しのけて入ってくる彼に苛立ちを覚えるが、もう慣れた。 「いただきます!」 両手を合わせ、直後にご飯をかきこむ幸せそうなコイツにどうぞ、と呟いた。 俺と翔太は一個違いで、俺が大学に入学し、一人暮らしをし始めた。その翌年、翔太も俺と同じ大学を受け、俺の隣に越してきたのだ。 始めから隣というわけではなかった。ルームシェアをしていたが、コイツの生活はとてもだらしないもので(部屋を汚くする)、違う部屋にした。 そして週に一回、こいつのお母様に頼まれ、翔太の部屋の掃除をしている。 「む、ごちそーさま!今日もおいしかった!」 そう言った笑顔の翔太の顔にはご飯粒がいっぱいだ。 「顔、たくさんついてるぞ。」 俺は指で顔に張り付いたご飯粒をとった。 それを食べると、なぜか翔太の顔が赤くなった。 「どうした?まだついてるぞ。」 紅潮している顔についた米粒をまた指でとると、パシン、と乾いた音が鳴った。 手が痛い。 「俊哉のバカ!鈍感!」 きっ、と涙目で睨まれ、俺はわけがわからないうちに、登校の時間だと気づいて、慌てて支度をした。
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