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「好きって言わない理由?愛してるからだ」 唄を堂々とパクる誠介には呆れて物が言えない。 「浮気してるからって素直に言えば」 楓は冷静にツッこんでしまった。 誠介は、楓の双子の兄、茜を偏愛していた。 幼い頃から犯罪ぎりぎりまで追いかけ、百一回以上のプロポーズをし、迷惑がられても愛情の裏返しだと信じて疑わない。 男同士という常識は、誠介の暑苦しい愛の前では霞んでしまうようだ。 何を血迷ったか、楓はそんな誠介に恋に落ちた。告白した結果、おそらく兄とのわずかな共通項を見出だしたのだろう、付き合うことになった。 が、誠介のひたむきな想いは変わらないらしく、バレンタインやクリスマスといったイベント事には、兄にプレゼントを贈っている。楓にも一応くれるのが救いだ。 換金できるからと受け取る兄もどうかと思うが。 誕生日にも兄に贈り物をしていたのを見て、楓はたまらず聞いた。 「本気で好き?ちっとも言ってくれないよね」 誠介の返事は愛しているからだとか。嘘臭いにも程がある。 「なんでこんな薄情な男が好きなんだろ?」 物好きな自分を呪いつつ、楓は兄とお揃いの腕輪をそっとなぞる。 今は引き分けでもいいからさ。そのうち僕を好きになってよ。 せめて兄を想った年数よりは、長く誠介の側にいたいなと思いながら。
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