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卓郎は、ある高校の美術教師を勤めている。 今年35歳になる卓郎は、その学校で美術部顧問も担当していた。 展覧会が近いため、部員の生徒は、美術室にこもりきりで製作に追われている。 今日も夜遅くまで、卓郎は熱心に部員の指導を続け、今やっと、それが終わったところなのだ。卓郎は、準備室の机に戻ると、タバコを取り出し一服した。 「先生、片付け終わりました。みんな、帰りましたよ」 ガラッとドアが開いて、部長の美由紀が報告に来た。美由紀はとても熱心な生徒で、今回の展覧会でも、かなり大きな人物画に挑戦している。 「おぉ、そうか。ご苦労さま」 卓郎は、近寄ってきた美由紀から、部活日誌を受け取った。 「あの、ちょっとでいいんですけど、あと少しだけ、私の絵を見て頂けませんか?光の描写が、どうもうまくいかなくて」 真剣な目をして、美由紀が訴えた。17歳、まだけがれを知らない、真っ白い肌の美少女だ。 じっと見つめられると、卓郎の頭の中に、小さな裸体が思わず浮かび、男がビクンとうずいてしまう。卓郎は、気を取り直すと美由紀に答えた。 「おっ、そうか。よしわかった、見てやろう」
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