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 僕と、カナさんの朝
© 桔梗鈴 
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 キーワード:ホスト 盲目 愛ある鬼畜 死ネタ
 あらすじ:鬼畜?ホストと健気少年の優しい生活
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 僕の一日は朝六時、誰もいない部屋で起きて自分の布団をたたみご主人様の布団を敷くところから始まる。手探りでものをこなすのは慣れているがご主人様の布団を敷く前にはいつも床に這いつくばって余計なものが落ちていないか調べなければならない。うっかり硬いロレックスの時計の上に布団を敷いたらことだ。ご主人様に殴られる。床を這ってものが落ちていないと確認しても油断はできない。僕が寝ている間に髪の毛や体毛が抜け落ちていることも考えられるので、僕は手探りで掴んだ掃除機をそろそろした動きで部屋中にかける。
 僕はドアチャイムが鳴った時と用事があって外に出るとき以外、服を着ない。生活を保障してやる代わりに文化的なよそおいはさせないというのがご主人様の言い分で、僕は自主的にそれに従っている。
 ロミ、とご主人様は僕を呼ぶ。
 漢字で書くと路美。子どもに子どもっぽい名前をつけることだけは得意な母親のもとに生まれたが、物心つく前に栄養失調が原因で失明したと施設の先生に言われた。僕は生まれつき育ちが悪いたちなのだと思っていたが、ご主人様が言うには僕が生き延びるために食べさせてもらったご飯はいつもぎりぎりで、そのせいで小さく育ったらしい。僕は十八歳で身長が百五十一センチしかない。体重は、ご主人様に食べさせてもらって頬が柔らかくなる程度には太った。ご主人様はまだそれでも細いという。
 僕はご主人様が裸でいて、僕がうんと気持ちいいときだけご主人様をカナさんと呼んでいいことになっている。
 漢字で書くとンがついて、華南。初めて名前を聞いたとき外国の人のようだと思った。俺は美形で何でもできるからモテるんだよと溜め息をつきながら言うのが口癖だけど、ご主人様は家にいるときは僕に全部まかせっきりで何もしない。ので、何ができるのかはわからない。僕が困っている時には平気で何でもこなしてしまうという感じ。僕より六つ年上で、僕がポカをするとすぐ殴る。美形についても、背が高くて肌がとても綺麗だけど、パーツのことはよくわからないから名前だけ綺麗だったらいいやという感じで僕は納得している。
 ご主人様は夜の仕事をしている。僕は掃除が終わると部屋の床にご主人様の布団を敷き、台所に立って手早く自分の朝食を済ませる。台所にあるラジオを聴くのがいつも僕の楽しみだ。これもご主人様が買ってくれた。
 鍵が外れてドアが開く音に僕が玄関のほうを向くと、ご主人様の声が響いてくる。
「ただいま」
「お帰りなさい」
 無事にドアが閉まる音がしてから僕は玄関へ行くことにしている。何せ服を着ていないから、ご主人様以外の人が見たら驚くだろう。
「ロミー、水。水くれ」
 妙に伸びた声がするのもいつものことで、僕は冷凍庫から氷を出すとそれをコップに入れ、ウーロン茶を入れてご主人様のところへ持っていく。ご主人様は仕事から帰るといつも酒臭かった。最初の一杯を一気に飲み干し、息をついている間に僕は台所に戻ってウーロン茶の瓶を持ってこなければならない。
「ああ、ウーロン茶うめえ」
 ご主人様はウーロン茶を飲むと、いつも調子悪そうによろめいてトイレへと向かう。僕はその後をついていって、手探りでご主人様の邪魔にならない定位置にコップとウーロン茶の瓶を置いておく。
 仕事のある日は毎日酒に酔って帰ってきて、トイレで吐く。とても苦しそうに。絶対身体に悪いからやめたほうがいいんじゃないかと言ったこともあったが、酒を飲まないと金にならないと言ってご主人様は僕の話をきかなかった。
「誰のお陰でてめーのようなグズが生きられると思ってんだ。殺すぞ?」
 ご主人様は仕事でストレスが溜まるせいか、酒が抜けないうちはガラが悪い。わかっていてもどこから拳が飛んでくるかわからなくて僕は怯えてしまう。たまに寝る前ぐらいになると謝られる。僕はそのたびに一生懸命ご主人様を許す努力をする。
 酒が抜けると、今度は電話だ。携帯で突然始まる。僕はご主人様が半音高い声で「もしもし」といい始めたら、何をしていても口を閉ざさなければならない。ご主人様の電話が終わるまで。
「シオリちゃん? ホクセイです。今どこ? そっか。気をつけて帰ってね」
 ご主人様にはいくつ他の名前があるのか、僕にはたまにわからなくなる。

 ご主人様は仕事が終わるとシャワーを浴びてから布団の上でメールを打ち、何人かの女の人に電話してからウーロン茶でサプリメントをたくさん飲んで寝る。いつもは仕事で疲れているから僕が遊んでもらえるのはご主人様が休みのときだけだ。ご主人様の仕事が忙しくなるにつれそれも少なくなっているけれど、僕はそれで構わない。
 僕が休みの日にご主人様と布団の中でやるさわりあいっこは、とても気持ちいい。初めて教えてもらったときは男同士でこんなことをするのがショックだったけど、ご主人様によるとおかしいことではないという。問題なのは携帯で、絶対に出なければいけないメロディが鳴るとご主人様は僕と抱き合っていても電話に出る。そして僕と体を離しながら半音高い声で女の人と喋るのだ。
 僕は、そうなると胸がぎゅっと苦しくなってものすごく心細くなる。ご主人様が電話を切るまで黙っていなければならないのもつらい。
「カナさん。触ってるときは電話に出ないで」
 僕の胸はちぎれそうになっているのに、ご主人様はそのたびに耳元で囁きかけるだけだ。
「黙ってろ。いいかロミ、誰のお陰で食わせてもらってるんだ。俺の仕事の電話には口出しするな」
 そうやって、ちょっと乱暴に体中にさわる。僕はおいてけぼりを喰らいそうになって、「カナさん」「カナさん」とご主人様の名前を呼びながらその体にすがりつく。


「ロミ、ちょっとじっとしてろ」
 ご主人様はたまに、僕にひんやりとしたペンダントやブレスレットをつけては
「どうだ」
 と尋ねてくる。僕はそのたびにご主人様のつけてくれたものに触り、感想を言う。あまりゴテゴテザラザラしたものよりもすべすべつるつるした触り心地のするものが僕は好きだった。
「このペンダント、飾りのところがたまご型でつるつるしてるね。鎖もすべすべしてて冷たくて好きだな」
 僕が気に入るとご主人様はいつも面白そうな笑い声をたててそのアクセサリーを僕にくれた。
「お前の趣味は面白いよなあ」
「そう?」
「うん。特に自分の趣味に一切疑問を抱かないとことかな。安物ばっかり気に入るよな」
「余計な飾りがついてると手がひっかかるから……」
「まあ、安いったってそんな安くはないけど。なんかこう、完璧に触り心地だけで選ぶとこが面白い」
 ご主人様は戯れに僕を呼ぶと紙の束を掴ませ、謎かけをした。
「はい。これなんだ」
 かなり分厚かった。僕は首をかしげながらご主人様の持つ紙の束をあちこち撫で回し、案外小ぶりな形と真ん中に留めてある紙の帯からそれを何かのチケットだと判断した。
「コンサートのチケットか何か?」
 少し間をおいたあと、ご主人様は吹き出しておかしそうに笑っていた。僕は突然抱きつかれて頭を撫でられ、しばらくご主人様の笑い声を耳元で聴いていた。
「ねえ、答えは?」
 眉をしかめながら僕が尋ねると、ご主人様はまだ笑いながら「パー券。パー券」と答えてくれた。
「パー券って、何?」
「お前パー券知らんのか! あはは……そっか。知らないよな。パー券っていうのはね、パーティー券のことですよ。それはもう期間終わっちゃった売れ残りだから。やるよ」
「じゃあもうただの紙じゃん」
「ロミ。いいから、大事にしまっときな。その紙束には俺のご利益があるから。ずっと持ってるといいことがあるよ」
 ご主人様は変なところでロマンチストだ。家族の匂いもない。寂しがりで、でも僕があからさまにそれを指摘するとやっぱり僕を殴る。僕はご主人様に合わせて紙の束を僕のタンスにしまってあげた。特にタンスが混みいっているわけでもないから、その紙の束は放ったらかしだ。ご主人様は僕が紙の束をしまうと僕を呼び寄せ、ペンダントと一緒に僕を撫でながら僕にキスをした。

 僕の一日はご主人様を送り出してご主人様の布団をたたみ、僕の布団を敷いて夜の十時ごろに終わる。ご主人様を送り出すとき、僕はいつも決まりきった声をかける。
「行ってらっしゃい。あんまり飲みすぎないで」
「無理だよ」
 ご主人様はいつも軽く笑いながら、行ってきますと言ってカッコよく外へ出ていく。最近は朝起きてもけだるそうな声がつきまとっていた。僕はせめて女の人からの電話がなければなと思いながら、また朝になって戻ってくるご主人様のために氷とウーロン茶の残りを確認して眠りにつくのだ。


 ご主人様は仕事にのめりこんでどんどん体を壊していった。
「ロミ。いいか、俺は夜の世界の、トップなんだ。イカれた金の船を乗り回してピンドンの海を泳ぐ。そして最高のカモどもに、ジャミールにホクセイありと、いわしめてる。俺の上を一晩に何千万もの金が飛ぶんだ」
 トイレでぐったりしながらご主人様が言う。本当はそんなにお酒には強くない人だった。ピンドンはドンペリ=ロゼという高いお酒。ジャミールはご主人様の仕事場の名前だ。
 ご主人様は時々わき腹に強い痛みが走るらしく、腹部を手で押さえながらトイレ前の床で動けなくなることがあった。頻度も多くなってきている。僕はそのたびにご主人様の手を握って、あるときは救急車を呼んだ。医者は入院しろと言ったのにご主人様は薬ばかり飲んで、仕事の日になると平然と家に戻ってきて仕事場へ行った。
「ご主人様、もう仕事やめてよ。ご主人様なら他の仕事したって生きていける。体壊れちゃうよ」
 僕は酔いの回ったご主人様が帰ってくるなり、頬骨が折れるほどの力で殴りつけられた。全裸のまま廊下に飛ばされた僕にご主人様が怒鳴った。
「ふざけんな。ぎりぎりまでやんだよ! 俺はお前のトシからこの仕事一筋できたんだ。これぐらいでやめられるかボケ。こんなしょぼい痛みで他の奴にトップ譲るぐらいならな、死んだほうがましだ」
 ご主人様は本当に死にそうで、怖かった。僕は殴られるのを覚悟でまたご主人様にすがりついていった。服も着ていない僕はご主人様にとってペットか何かにすぎなかったのかもしれない。それでもご主人様には他に止める人がいなかった。僕がやるしかなかったのだ。
「お願い。じゃあせめて、仕事休んで。ご主人様ならちょっと休んでもすぐにトップなんて取り返せるから。ご主人様の体、本当に壊れるから」
 抱きついているうちに涙が滲むのが悔しかった。僕が泣くのを我慢していると、ご主人様はやがて疲れた体を僕にもたせかけ、静かに首を横に振った。
「やめない」
「お願い……」
「あんまりうるせーと捨てるぞコラ。俺はいざとなったらパトロンの一人や二人ぐらい、すぐ見つかるんだからな。特上のカモが見つかったらお前なんぞ捨ててとっとと外国暮らしだ。
 いつまでも俺がお前の面倒をみてると思うなよ」
 僕は、ご主人様の言葉に凍りついた。ご主人様の仕事のことはほとんど何も知らなかった。知ろうとしてもご主人様がそれを許してくれなくて、いつもご主人様の言うことを鵜呑みにするばかりだった。
 ご主人様はまたトイレに首を突っ込んで吐き、ウーロン茶をがぶ飲みしては吐いた。そうして息の荒い体を僕にもたせかけて体を休めている。
「ロミ。ちゃんと勉強はしてるか」
 僕はご主人様が家で寝ている間、ご主人様のお金で盲学校に行ったり点字の本を読んだりしている。ご主人様は若いのにすごい金持ちだった。僕を学校へ行かせてくれなかった施設の先生よりずっと。
「してるよ。今中学三年の勉強やってる」
「そっか。まあ、学校は行っとけよ。俺が外国暮らしになってもそんぐらいの金は餞別にくれてやる」
 僕を抱いたまま寝息を立てる。僕はもっとご主人様の役に立ちたくて、ご主人様を起こしては薬を飲ませ、布団のところへ連れていく。ご主人様はスーツの上着を脱ぐとネクタイとベルトをゆるめて布団に倒れこみ、僕にカーテンをあけて朝日を見せろと言った。
「ロミ。……ロミ! 名前呼んでくれ」
「カナさん」
 僕にはカナさんの小さな笑い声しか聞こえない。
「俺はな、金持ちになって、金を余るほど手に入れてから『金なんかクソだ』って言ってやりたかったんだ。それから女も。どっちもいっぺんに手に入れるには、この仕事が一番合理的で手っ取り早いと思った」
「カナさん」
「俺にはこの仕事とお前以外なんにもないよ」
 カナさんはまだ若いのに、しかも金持ちで自分でも言うような美形なのにとても寂しいことを言った。僕はカナさんの近くに這いつくばると、寂しくないようにカナさんに管理人さんや近所の人たちのことを話して聞かせた。
「みんな最初はカナさんを馬鹿にしていたけど、今では立派だって褒めてくれてるんだよ。カナさんが昼間寝てるから、会えないってだけで。学校の先生もカナさんは本当に偉いって」
「お前どうせ家で全裸で飼われてるって話してねえんだろ」
「それは、僕とカナさんだけの秘密だし。絶対人に喋らないって契約じゃない。僕イヤじゃないよ」
「あんまり褒めると殴るぞ」
 僕はカナさんの微妙な表情が読み取れなくて、カナさんがちょっと怒っているように感じた。僕が黙ってそこに寄り添っているとカナさんは寝てしまった。酒が抜け切らずに大きくいびきをかいて。


 そのうち、ご主人様が休みの日にでもなったら僕は近所を一緒に歩いてもらって、近所の人にご主人様をちゃんと紹介しようと思っていた。
 この人がカナさん。僕の家の世帯主です。いつも話していた、僕を学校に行かせてくれたホストのお兄さん。お店のナンバーワンなんですよ。すごく金持ちで、美形で、カッコよくて、優しい人なんですよ。そんな風に。近所の人たちがご主人様を受け容れ褒め称えてくれるところまで僕の想像はきちんとできあがっていた。
 ご主人様はある日仕事に行ったきり行方不明になった。いつもなら家に帰れないときは連絡があるのに、そのときは丸二日ほど何の音沙汰もなかった。ご主人様が家にいないときはこちらから連絡をしてはいけないというのが二人の間の決まりごとで、僕はご主人様の仕事の邪魔をしないよう、丸二日を学校へ行きながら一人で過ごした。
 三日目の朝になって僕がそろそろご主人様の携帯へ連絡をかけるべきか迷っていると、ドアチャイムが鳴ってご主人様の職場の上司とかいう人が来た。
「すみません。こちら斉藤華南さんのお宅ですか」
「はい」
「ご同居されている相原路美さんという方、いらっしゃいますか」
「僕ですけど」
 ご主人様の上司という人は自分の名前を名乗ると僕が服を着るのを待って部屋に上がりこみ、重苦しい口調で僕にご主人様からの伝言を伝えてくれた。
 ご主人様はやんごとなき身分のパトロンを捕まえて外国へ行った。突然のことで挨拶はできなかったが、これまで稼いだ分の金はもう必要ないから僕にやる。僕はちゃんと学校へ行って新しく面倒をみてくれる人間を自分で探すこと。以上。
「ご……華南さんは本当にそんなことを言ったんですか」
「言いました。このマンションも、住むなり売るなり勝手にしろとのことです。支払いは済んでいるそうですから」
「華南さんはどこへ行ったんですか」
「相手の方がやんごとなき身分の方ですので、申し上げられません」
 年上らしいご主人様の上司は、言いながら感情を抑えているように感じた。僕は突然のことでまだ何が何だかわからなかった。
「ちょっと待ってください。もっと詳しい話を聞かせてください。もっと、詳しい話を」
 言いながら、僕の直感はそれがこれ以上掘り下げてはいけない物語だと悟っていた。僕の目は閉じたところから涙を流すだけの代物だったが、僕が口を閉じるとそこからはとめどなく水分がこぼれた。
 僕はご主人様がいなくなったことについて、何一つ訊いてはいけないのだった。僕のご主人様は、斉藤華南という人は、ジャミールのホクセイは、カナさんは、最上級のお客さんを捕まえて外国暮らしに乗り換えた。それで納得しなければならないのだ。
 僕はカナさんの上司の前でわけがわからなくなるほど泣いた。もう契約も切れたのでご主人様と呼ぶ必要もない。「カナさん」と一度口に出すと、それが何度でも呼びたくなるほど好きな音だったことを思い出した。
「彼の通帳も、あなたの名義に変えろとのことです。彼が外国へ発つ際に私を後見人に指名しました。学校を出るまでのお金を出しても一億以上残るそうですから、契約料だと思って好きに使えと」
「僕はそんなお金のためにカナさんと契約したんじゃありません!」
 そんなことより。
「そんなことより……」
 そんなことより、もっと体を大事にして欲しかった。僕の大切なカナさんの身体を、カナさんにもっと大切にして欲しかった。こんなに短い時間で駆け抜けていかないで、もっと自分を大事にして。……
 僕はその先の言葉をつげぬままよろよろと自分のタンスにまで歩いていって、引き出しの中のアクセサリーとパー券の束を腕の中に抱えた。部屋の中は朝の光に満ちて明るい。後ろからカナさんの上司が近寄ってくるのが気配でわかった。僕は顔を上げて身体の動くままカナさんの上司に思いのたけを伝えた。
「これ、カナさんがくれたペンダントとブレスレットと、パー券です」
「パー券?」
「パー券です。ただの紙の束だけど、持ってるといいことがあるってカナさんが言ってて、ずっと持ってて」
「そうか。私にはそれが二百万の札束に見えるよ。君が持ってるペンダントやブレスレットもいいものばかりだ」
 僕が顔を涙に濡らしたまま息を止める。
 カナさんの上司は横にしゃがみこんで僕の肩を温かく叩いた。
「あいつ、幸せだったんだなあ」


【End.】







2007/01/17
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