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Berry
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あらすじ:長編ネタ元短編小説・事後のけだるいかんじ
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「だるい、腰痛い、尻痛い」
「…酷くしろって言ってたの、そっちだろ」
隣りに寝そべるのはまだ見慣れぬピンクブラウン。
煙草を最後の一本。
箱から取り出し火を付ければ、伸びてきた細い指先に奪い去られた。
「もーらい」
「…お前なぁ…」
流石に声のトーンを落としてあきれたように相手を見やれば、そいつは子どもっぽくニヤリと口端を吊上げて。
「吸う？」
トントン、と。更の灰皿に灰を落として、また唇に戻しす。
男は悪戯っぽく距離を縮めて、瞳を伏せた。
「いや、俺のだし」
軽く溜め息を吐いて下を向けば、火の付いたままの煙草を片手に、奴は甘えたように首に手を絡めて。
「遠慮すんなよ」
かみ合わない会話に眉を寄せても。
至近距離の、黒目がちな瞳に見詰められれば、抗いようは無く。
長い睫毛が、揺れて。
「んっ!?」
肺を満たす、新しくない空気。
「はい副流煙」
肺癌で死んでね？
ニヤリと笑い、憎まれ口を叩く男に、喉の奥が熱くなる。
形の良い唇を、舌がなぞる。もう一度軽く口付けてきた相手の髪を少し乱暴に掴んで、抱き寄せて。
「灰、落ちるんだけど」
「消しとけよ」
「もう疲れたんだけど」
「誘ったんだろ？」
多分俺も、いつもと違う顔。
「ってねーよ、バーカ」
言いながら。
今更一瞬、照れたように視線を外すなんて。
「ソレ、反則」
「な…ッン…っ」
煙草を奪い取って、まだ余りあるそれを灰皿に潰して。
押し倒して深く口付ければ少しの抵抗と甘えた声。
まだ、名前すらまともに知らぬこの男に。
「ッ、…ぁ…」
どんどん溺れていってしまうような、そんな気がした。
＝END＝
2008/07/17
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