返信する

 揺るぎない愛
© 火澄 
作者のサイト 
 R指定:無し
 キーワード:幼なじみ/甘々
 あらすじ:青春謳歌の将吾×武人で、ある夜の出来事です。将吾視点。
▼一番下へ飛ぶ



「武人・・・・」

隣りで眠っている相手の髪を指先で遊ぶ。

寝ていると普段より幼く見えるその顔は、昔の思い出の姿と重なる。ずっと知っている相手。

最初は、ただ大切な幼なじみだった。
けど苦しくて、その苦しみに押しつぶされてしまいそうだった時期に俺を助けてくれたその時から俺の中での武人の位置は変わった。


愛しい人。


こいつが隣で笑っているだけで満足していたのに、もっと求めてしまう俺に応えてくれた。こうして隣にいてくれる。

なのに俺は何が足りないんだろう。何かを渇望してるのに、それがなんなのか自分にも分からない。


「ん・・・・将吾?」

「わりぃ・・・起こしたか?」

「ううん・・・」

体温を求めるように俺にすり寄ってくる。まどろみの中にいながら、囁くような小さな声で言われた言葉。


「・・・・ずっと一緒だから・・・」


また聞こえてくる静かな寝息。


「・・・気づいてたのか」

俺の不安に。

まったく・・・・こいつにはかなわない。


「好きだよ」


武人の額にキスをして、俺も目を閉じる。


愛しい人を抱きしめながら眠る夜は、こんなにも満たされている。



end







2007/01/28
▲ 始めに戻る

作者のサイト
編集

 B A C K 



[掲示板ナビ]
☆無料で作成☆
[HP|ブログ|掲示板]
[簡単着せ替えHP]