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 赤い糸
© sui 
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 R指定:無し
 キーワード:リーマン/高校生/同棲
 あらすじ:清志(きよし):サラリーマン。24歳 竜(りゅう)17歳高校生。
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誰かこの孤独から救ってくれればと

『家に来る??』

その告白を何も考えずに

『・・・いいよ』

と返事をしてしまったのは1ヶ月前。

「ただいま。」
清志さんが笑顔で帰って来た。
スーツとノンフレームの眼鏡がよく似合うこの男と、出会ったのはとある路上。
来る日も、来る日も
喧嘩に明け暮れて、
淋しい気持ちを紛らわせていた。
その日も、どちらからふっかけたとも解らない喧嘩をした。

相手はボコボコにしてやったけど、
少しのダメージと疲労と
からっぽの気持ちで一人路上に佇んでいた。

淋しい

みんな俺の気持ちなんて知らずにせわしなく通りすぎていく。
虚ろな目で見ていた。ふと視線を前に戻すと、
清志さんが目の前に立っていた。
その柔らかい雰囲気を持つ男に誘われるがまま
今に至る。
「お帰り!!」
一緒に暮らしてみて、嫌な事なんてひとつもない。
むしろこうやって、毎日「ただいま」と「お帰り」を言えることが何より嬉しいんだ。

「飯出来てるよ♪」
俺が言うと清志さんは柔らかい笑みを浮かべて、
「竜が来てくれて本当に良かった。」
と言ってキスをしてくれた。
「ん・・・俺も。」

あの時出会ったのは運命。
返事をしたのもきっと必然。
「見つけてくれてありがとう。」

惜しむ事なく愛を注いでくれるその存在を、
ぎゅっと抱きしめて、幸せを噛み締めた。

きっと・・・俺達は赤い糸で結ばれていたんだよね。

あなたと出会った俺は今、最高に満たされてます。







2007/02/24
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