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 双丘、次いで砂漠
© momoha 
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 キーワード:時代物 無理やり ショタ エロ
 あらすじ:父の仇である男に性の悦びを教え込まれ虜にされた少年剣士の成れの果てと末路とは。時代物です
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 それはある、小春日和のことでございました。
 元道場主でありながら世捨て人になった父と共にあばら家で暮らし始めて数年のこと。私は日々をただ黙々と過ごしておりました。朝稽古から一日は始まり、昼は畑の手入れとそして稽古。そうして一日は過ぎてゆきます。
 父はよく言っておりました。遠い昔、ある約束をし――その約束が卑怯なことでありながら、それを了承してしまいただそのためだけに、自分は息をしてこうして生きているのだと。
 しかし、齢十一の私には何のことか分からず、ただ父の言うことに頷くだけでありました。
 父が世捨て人の道を選び歩んだのも、その約束を果たさんためだということもこの時に教えていただいたことでした。
 私が見ている父と、そしてその約束の相手が見ている父とはどんな差があるのでございましょう。私にとって父は、厳しく、けれど優しさも持ち合わせているとても良い父だと思っておりましたが、約束の話を聞かされた時、私は思いました。
 私の思っている父とそして本当の父とはまた、別の人間ではないのかと。
 そんなことを思いながら、私は日々を歩んでまいりました。
 今日もいつもと変わらず、朝稽古が終わりそして自在鉤に吊るした鍋で煮立つ野菜粥を食してまいりましたところ、食べ終わると同時に父は立ち上がり、質素な部屋に鎮座している棚を探り始め、取り出したのは巨大で黒々とした張形と丁子油でした。
「分かっておるな。…始めなさい」
「はい……分かりました」
 この習慣もいつものことでございますので、驚きはいたしません。羞恥も、いつの間にか薄れていってしまいました。
 私は着ていた着物を寛げ、そして父上に向けて足を大きく開き魔羅を取り出し自らの手で扱き上げます。声を出すことは憚りません。そうすると、父が悦ぶからでございます。
「あっあっあっ!ああっあっあっ!!んっあっ!!」
 魔羅はたちまちのうちに大きく成長し、先走りの露が滴りを見せ濡れそぼつそれをしきりに扱き、快感を行き渡らせつつ自身を高めてゆきます。
「さあ、始めなさい」
「はい……」
 そこで丁子油の出番です。黒々しく巨大な張形へ丁子油をしっかりと全体へとまぶし、菊門にも油を塗り込めゆっくりと張形を胎内へと埋め込んでゆきます。その圧倒的快楽といったらなりません。
 私はあっという間に我を忘れ、はしたなくも張形の出し入れに忙しくなるのでございます。
「ああっあっ!!んんっあっやっあっ!!やああっ!やああっ!!あああ、あああちちうえっ!!あああん、ちちうえぇぇ…!!はあっはあっ!!はああ、あああああー!!」
 ぶちゅぶちゅと、菊門が恥ずかしい音色を奏で私を追い詰めてゆきます。
 張形を奥へと押し挿れると、ある一点でとてつもない快楽を受ける場所がございます。恥ずかしいながらも、そこで感じる快感に私はこういった行為を始めてすぐに夢中になってございます。
 恥ずかしくそして、はしたないことです。ですが、これも父の望むこと。私が我を忘れ、こうやって独り悦ぶのを見るのが父の愉しみであるというのであれば、尊敬する父の言われること。
 私は、従うのみです。
 丁子油のおかげで挿入はとてもすんなりと進み、あっという間に菊門が蕩けるような熱さを感じ始めました。そして、胎内も然り。私のこの張形を出し挿れするその動きに合わせ、胎内に潜む快楽点も悲鳴を上げるように私を追い詰めてまいります。
「ああっいやああっ!!いやあああああ!!!んんっはあああああー!!はああ、はあああああんんんっ!!ああっうっあっ!!うっああああああ!!気持ちがいい、気持ちがいいです、いいんです、あああいいです!!はああ、はああああああー!!」
「そろそろ、気をやりなさい」
 お許しのお言葉が出ました。
「はいい、はいいいいいいいっ!!」
 言葉が上手く出ず、舌足らずな返答になってしまいましたがちらりと父を見ると薄く笑ってこちらを見ておりました。その目線にも、身体を熱くしてしまう私でございます。
「はあっはあっ!!はああ、はあああああああ……!!ああああ、あああああ!!うっあっあっうっ!!はり、張形がっ…食い込みますぅ…っ!!私の胎内を拡げ、責めてまいりますっ!!」
 とうとう、張形と私が一つになったような気分に陥り、漸く絶頂の時がやってまいります。
 張形を持つ手が丁子油で滑り、上手く胎内に押し挿れないそのもどかしさと共に、圧倒的快楽が全身を支配し始めます。
「あああっあああああああー!!!ああああああ気をっあ!!あぐああああああああ気をやりますっ!!!ひっぎ、うっあっ!!気を、やりますうううううううあああああああー!!!」
 奥深く張形を胎内へと埋め込んだ私は、あられもなく絶頂へと達し、恥ずかしい白濁液を父へと吐き出します。何度にも分け、それは囲炉裏端に飛び、残されたのは張形をしっかりと咥え込んだ私と、静かに座る父のみ。
「はあっ…はっはあっ……ちち、うえ………終わり、ました……」
「うむ、よくやったな。さて、三郎太。お前は後片付けをして畑へ出なさい。私は先に行っている」
「は、い……承知いたしました……」
 この後は、いつも思うことなのですが虚しさが襲ってきます。父に向かい魔羅を取り出し、それを弄んで張形を胎内へ埋めそれに悦び達することなど、間違っているとは思えどしかし父が仰ること。それは絶対でございますれば私にはなにも申すこともございません。

 朝餉の後でございました。
 畑の手入れに精を出していると、運命のあの人がやってまいりました。ここで、なにもかもが終わってしまったのでございます。
 その時の私には気づきませんでした。
 この人の訪問が、すべてを終わらせてしまうことなど。
 冬の寒さに震えながらの畑仕事は決して楽ではございませんが、食べてゆくに苦楽はつきもの。その苦を黙って受け入れるのも生きて行く術なのでございます。
「父上、白菜がだいぶ大きくなってまいりました。そろそろ収穫時なのでしょうか」
「ああ、…そうだな。そろそろ……」
 といったこんな会話を繰り広げていると、朗々とした声が玄関から響き渡りました。
「もし、もし!水谷喜三郎殿はおられるか!それがしは杉田源次と申す!いつぞやの約束、果たしに参った所存にござる」
 その言葉に、父が凍り付いたのが分かりました。それは私も同じく、杉田様と申された人物との約束というものが、父の守ってきた約束なのだと目の前の父の様子にそう、感づいたのでございます。
 父は鍬を投げ捨て、声のした方へと向かい私もそれに従う形で杉田様と対面したのでした。その人は背が高く、しっかりとした頑強な身体つきでいて、それでいながらもどこかやさぐれたような雰囲気を持ったお方でした。
 杉田様は破れ笠の隙間から父とそして私を確認し、そのうちに目線は私へと注がれました。
「大きくなったもんだ。……本当に、大きく…」
「杉田殿、さ…こちらへ。三郎太、」
「はい、かしこまりました。縁側でございますね」
 私は一足先にあばら家へと戻り、自在鉤にかけておいた鉄瓶から用意しておいた湯呑二つに湯を注ぎ、縁側に座り込んだ父とそして杉田様の横へとそれぞれ置き、そのままその場へ座り込みました。
 父は湯呑を傾けながら目を細め、山を見るように遠い目をしながら杉田様に声をかけました。
「達者で、ございましたか」
「その方こそ、元気そうでなにより。それがしも、…いろいろとござってな。こんな風体になってしまい…笑い声の一つも出やしません」
 確かに杉田様はぼろを身に纏い、とてもではないですが裕福な暮らしなどをなさっているようなそんな雰囲気でもございませんでした。これではまるで疲れ果てた浪人のようだと、私は感じてしまいました。
 その後、ぽつりぽつりと何気なく当たり障りのない話が途切れると、杉田様はすくっと立ち上がりこう申したのでございます。
「約束を、果たす時がまいった。準備がござったらそれがしはこのまま待つとしよう」
「では、……刀を、持ってまいるゆえ…暫し待たれよ。すぐに戻りますゆえに。三郎太、すまぬな」
 何に対して謝っておいでなのか、私には分りかねました。が、しかし今から父たちは斬り合うのだということを得心し絶望の果てに突き落とされました。父がいなくなってしまえば、私の生きる場所はこのあばら家で独りのみ。
 独りきりで生きていかねばならぬ恐怖に、私は震えました。しかし、私とて独りの剣術家。父が討たれたのであれば、父に代わって私が杉田様を斬る。
 刀を手に戻った父の姿は、袴姿でございました。
 これも、剣を手にした人間の最期の晴れ舞台そして、晴れ姿なのでしょうか。
 父が、徐に縁側から地面へと足をつけながら私に向かって声を発しました。それが、父の最期の言葉でございました。
「三郎太。この父とそして杉田殿の果し合い、しかと見届けよ」
「…かしこまりました」
 絞るように返事をし、縁側に正座をし対面にて睨み合う二人の姿を私は見届けることにまいりました。
 刀を抜き、父は下段にそして杉田様は上段に構えられ――勝負は一瞬のことでございました。二本の刀が午後の光を受けて鈍く光を放ったと同時に、父は袈裟懸けに斬られそして「…み、見事、なり…!杉田源次…!!」血しぶきと共に音もなく倒れ、絶命いたしました。
 私は、驚きとそして父が亡くなったその衝撃にその場から動けずにいると、杉田様が一瞬、私を鋭く睨みました。そこで、私も同じく斬られてしまうのかと身構えると、杉田様は血ぶりをして刀を鞘へと収めました。
「…三郎太どの、と仰ったかな」
 返事すら出来ず、ただ頷いて見せるとずいずいと杉田様が私に向かって歩を進めてまいります。
 恐ろしく、けれどもその場から動くことも出来ずにいる私へ、杉田様はずずいっと迫って来たのでございます。
「…三郎太どのは、…この約束というものがどんなものかご存じか」
「い、いいえ……父には、…ただ、必ず守らねばならない大切な約束があるとだけ聞いて参ったので…内容までは」
「おぬしの父、喜三郎殿は道場で一度、それがしに負けている。そのことが公になるのを恥じ…もう一度、それがしに勝負を申し入れてきた。が、それがしは断った。すると、何年後でも構わない。おぬし…、三郎太どのの身をそれがしの好きにしてよいと、そういう駆け引きを申し入れてきた。喜三郎殿との勝負には未練はなかったが、三郎太どの、おぬしに興味が湧いての。どうせ流浪の身。成長したおぬしを好きにしていいという申し入れは、退屈極まりない世に少しでも花を添えてくれるかとおぬしが成長するのを待っていたのだ。その約束を思い出したのは最近のことで…三郎太どの。お覚悟召されよ」
 私は、我が耳を疑いました。あの優しかった父上の賭けていたものは私の、身であった…?私を好きにしてよいと、そんな内容の駆け引きなど…我が子を、売ったなどと……!
 無意識のうちに、私は膝を使って後ずさりしておりました。目の前の杉田様は、しゅるしゅると帯紐を解いており今からなにがなされるのかすぐに察した私は、四つ足を使って逃げ出せるはずもなく、けれど逃げたい一心でそのまま居間へと逃げ込んだところで右足首を引っ掴まれ、転がされました。そして、両頬をひどく叩かれ仰向けに倒れた私の上へと馬乗りになり、さらに頬を平手で張られ、その涙の出るようなひどい痛みを与えられた私はあっという間に戦意が喪失してゆくのを感じました。
 この男には、敵わない。父が討たれて死んだのだ。私が敵うはずもない。けれど、せめてもの抵抗をと身体を捩りますが手慣れた雰囲気の杉田様に、衣服のすべてを破り取られ一糸まとわぬ姿にされた私は、思わず泣き叫んでおりました。情けなくも、恐ろしかったのでございます。
「やだ、やだああああ!!いやあああああ!!!ちちうえ!!ちちうえ!!!!っあ!!!」
 またさらに頬を張られ、その痛みに呻いていると前を寛げどす黒く巨大に成長しそして先端からは露を滲ませた魔羅を取り出した杉田様が、下卑た笑みを浮かべ私の両足を担ぎ上げました。
 菊門に、魔羅が押し当てられます。
「いやっ…いや、いや、…いやいや!!いや、っ…いやああああああああー!!!!!」
 まるで菊門と胎内が裂けるのではないかという質量の魔羅が、私を犯します。その激痛に、私は泣き叫びました。
「痛いいいいいいい!!あぎゃああああああああー!!!ぎゃあああああああんんんんっ!!やめ、やめやめやめてえええええええ!!!ひいいいいいいいー!!!!」
 半分くらいでしょうか、魔羅が胎内へ挿入されたところで急に腰が引かれ魔羅が抜けてゆきます。
「あ、…はあ、はあはあ……は、は、……」
「おかしい……」
 ぼそっとそう呟いた杉田様は、徐に立ち上がり棚のあらゆるところを探り始めました。なにもかもを引き摺り出し、放り、また漁る。それの繰り返しで見つかった丁子油と同じ棚に入っていた巨大な張形。
 その存在が見つかった途端、私はさらなる恐怖に怯えました。私は一体、あれでなにをされてしまうのでございましょうか。もう、逃れられない。悟った私は、せめてもうこれ以上、痛みを感じないよう自ら足を開きました。いつも、父上に向けているように両足を思い切り杉田様へと開き、顔を背けたのでございます。
「良い子に育ったのですな、三郎太どのは。喜三郎殿の教育の賜物といっても…」
 そこで、父が何故私にこういったことを強要していたのか合点がいきました。私を売って、自らが死んだ時…少しでも私が苦しくないよう、躾けてくださっていたのだと。
 私を売った父。自分の沽券のために、息子を売った父なのですが恨む気にも、何故かならずそれどころか私の身を案じていてくださったことに対しての嬉しさが勝りました。
「ちちうえ……」
 菊門に、たっぷりと丁子油が塗りたくられました。
 先ほどの暴挙により、菊門はひどく痛みましたがそれは男には関係の無いこと。開いていた足は、男によってさらに限界まで開かされそして丁子油の滑りによって助けられた菊門にぬぬぬぬと野太く無骨な張形が遠慮なく刺し挿れられました。
「ぐうううううううっ!!!ぐううううううー!!!」
 私自身でするのとはまた違う、妙な圧迫感が私を苦しみの縁へと押しやります。
「いぎ、うぎいいいいいいいい…!!うんぎいいいいいいいい…ああああああう、あっぐうううううううー!!!」
 思わず足を閉じそうになりますが、さらに頬を張られそれも叶わず、その痛みに耐えているうち遠慮のない出し入れが始まりまして、私は歯を食いしばりました。思わず、いつも出していた声を出してしまいそうで。この男にあのような恥ずかしい声など聞かれたくない。これ以上の恥さらしはごめんだと思っているのにもかかわらず、男の責めは激しく追い立ててきます。
「ひぎっいぎっ!!あぐううっ!!あぐっあぐっ!!うぎいっ!!!ひぎいいいいいっ!!」
「おい、声を出さんか。出していたのだろう、父親の前では。喜三郎の前では出していたのであろう?ならば、出せ。出さねば先ほどと同じ目に遭わせる。どころか、菊門に刀を突き刺し殺してやろうか」
「ひぎっ!?うっうっ……だ、し、ます……出します…っ!!」
「よし、では続きだ。さあ出せ、声を」
 張形の出し挿れが再開されました。私は、必死で声を絞り出しました。この行為に、夢中になることを決めましてございました。それがどれだけの恥であろうと、私は死にたくなかったのでございます。
 恥ずかしい、男であります…私は。男の女にされることを、赦してしまったのです。
「ああっ!!ああっ!!ああっんっあっあっ!!はあっ、はああああああんんんっ!!ああっうっあっ!!はあ、いやはああんんん気持ちいい!!張形、張形があっ!!あああああんん張形ー…!!んんはああああああー…!!ああっうんっんっはああっ!!気持ちいい、です気持ちいいっ!!あっおっきいの好きっ!!好きいっ!!!」
「そうか、でかいのが好きか」
「あっあっ!!!張形、好きいっ!!!んっあっはっあっ!!はああ、はああああああああんんんっ!!!あああ、いいのおおおお、いいよおおおおお…!!や、あっ…や、もっと、もっと早く、早く動かして、くださいいいいいい!!早くがいい、太くがいい!!ああああ、太いのが欲しい…!!!太く、硬いものを私に、っ…!!」
 遂に、口に出してしまった本音でした。男に乱暴されることで、そして赦してしまうことで理性の箍でも外れてしまったのか、私はずっと思っていた本音を、男に向かい要求してしまったのございます。
 張形では飽き足らなかった。もっと太く、大きく……私を狂わせてくれるもの、…男根が欲しかった。
 暴かれた秘密に、男は股の間で獣じみた笑みを浮かべ私のナカに深く埋まっていた張形を取り出し、そして投げ捨てました。
「太くて、硬いものとはどれかな。そのかわいい小さなお口で、言ってみろ。三郎太。お前の欲しいものはなんだ。この俺に伝えてみろ」
「ううっうっうっ……いや、いやですいや……っ!!あっ!!!」
 きつく頬を張られ、口の中に血の味が広がります。
 男は、意地の悪い笑みを浮かべ私の呆気なくもはしたなくも大きく成長した魔羅を片手で嬲ってきたのです。心は拒否を示していても、身体は別なのだと知った瞬間でございました。
「あはっ!!!あは、あはああああっ!!!ああああ、だめええっ!!魔羅っ、魔羅を擦らないでくださいっ!!しご、扱かないでああああああああ…!!!ああああ、気を、気をやってしまう…っ!!」
「俺にこれだけのことをされておいて、お前はこんなにもでかく魔羅を勃たせちまって、いやとは…どの口だろうかのう。さあ、お前は何が欲しいのだ。口で言え。言葉にせいっ!!」
 激しい恫喝に怯えた私は、とうとうその言葉を口にしてしまいましてございます。
「魔羅、を……あなた様の、…太くて、硬くて大きな、魔羅が欲しゅうございます……!!すぐにでも、菊門に押し当てていただき、た、胎内を堪能していただきたく、存じます…!!!」
 言ってしまったと、思いました。とうとう、言葉に出していってしまったその絶望に打ちひしがれる間もなく、男は再び菊門に魔羅を押し当て、今度こそ私の胎内を存分に犯そうと押し挿ってまいりました。
 その質量、硬さ、太さとってもそして血管のごつごつした張形などでは味わえない無骨な魔羅の魅力を、私は背筋を震わせながら悦び受け止めてしまいましてございます。
「ああああああ、ああああああー…!!!あああああぐ、太い、太いいいいいいっ…!!うっああああああああああー…!!!」
 思わず背筋が反り返りました。
 魔羅が完全に胎内へ収まると、男は私の足を両肩に担ぎ上げ、突き上げを開始いたしました。その激しさと快感たるや相当なもので、私はとうとう我を無くし啼きました。
「あぎゃっ!!ひぎゃああああああんっ!!あああぐっうっぐあっぎ!!!ぎいいいいいいいっ!!!ひぎいいいいいー!!!」
 畳が背中に擦り、ずっずっといった皮膚と畳が擦れる音とそして男と私の身体がぶつかり合うぱんぱんぱんぱんという軽い張り手のような音が部屋中に響き渡ります。その音にも、興奮してしまった私は歓喜の喘ぎで以って、男を愉しませました。
「あんっ!!あんあんあんあんっ!!ああああああああんんんっ!!あふうっ!!あはっあはっ!!あはあああああー!!!あああああいいのおおお!!太いの、っ!!太いのいいのおおおおお!!ああああ、感じ、て、しまい、ますうううううっ!!あは、あは!!!あはああああああんんんんっ!!いやあああ気持ちいいいー!!!」
 男の魔羅が、私の弱いところを擦るたび痺れるような快感が身体中に拡がるのです。その快楽に身を任せ、あられもなく騒いでいると急に魔羅が引き抜かれ、身体を反転させられ何事かとふと我に返る間もなく腹に手を入れられ四つん這いを強要させられたその瞬間、何の遠慮もなく一気に魔羅が私の菊門を通り胎内へと押し挿れられました。
「ぎゃんああああああー!!!ぎゃああああああああー!!!!ひぎゃあああああああー!!!」
 丁子油の滑りの良さを利用したそれは、がつんと快楽を示す部分へと押し当たり、私は絶叫しておりました。
「ひぎゃんああああああー!!あぐっあぐああああああっ!!!ぐああああああああぎゃああああああああー!!!!!いやあああああー!!!」
 尻を激しく揉みしだかれ、激しくナカを突いてくるその立派な魔羅に、すっかり私はやられていました。どうなってもよいほどに、快感に溺れ時々尻をひどく叩かれもしましたし、揉んでくる手の食い込みも相当な痛みを伴いましたがそれよりも快楽が圧倒的に勝り、私はそのうちに心から悦んで男を受け入れておりました。
「あぎゃっあぎゃっ!!ひぎゃああああああ!!!あああぐ、太いい!!あぐ、ぼこぼこがっ分かるのおおおお!!ぼこぼこ好きいい!!あっ!!やっは、あっ!!!あっはっ!!ああああ、あああああ気を、気を、やって、気をやってしまいそうです!!!か、堪忍して気をやらせてっぎゃっ!!!」
「未だだ。俺がいいと言ってやってからだ。まだまだ犯し足りん。まだ離さんぞ、三郎太。お前だって嬉しいのであろう?この歓喜に満ちた叫びを聞くと魔羅にも力が入るというもの。お前とのけつとりはいい。締め付けがいい。声がいい。そうであろう、三郎太」
「ああっ!!はいい、はいいいい!!!わ、私の肛門は締め付けがよく、声もいいのです!!!はあああ、ああああああだから、だからもっと、もっと突いてください!!私に、私に太くて硬い、あなた様の魔羅をもっと、もっとくださいませ!!!」
「うむ、よく言えたな。褒美だ、受け取るがいい」
 食い込む、男の魔羅はさらに奥を目指し私はその快感にまたさらに啼くことになったのです。
 限界まで腰を引き切り、そして思い切り奥まで魔羅を刺し挿れられるという行為に変化した途端、私の身体もまた同じように変化いたしました。男の魔羅が限界まで押し挿れられると、目の前に光が見えるようなそれほどまでの快感が身体中を走り回るのです。啼きました。精一杯声を出して啼きました。
 快感に、啼きました。
「ああああああああー!!!あああ、あああああぎゃあああああああああー!!!ひぎゃああああああああー!!!あっぐひっぎいいいいいいいいい、いぐあああああああああー!!!!ぎゃんんんんんっひぎいいいいいっ!!いぎああああああー!!!」
 私を襲う、男の魔羅。その魔羅が、一際大きく膨らみ――終わりは唐突にやってまいりました。
 突然腰の動きが早まり、男が今まで以上に激しく腰を打ち付け始めたのです。
「はっはっはっはっ…!!!はあっ!!はあ、はあっ…!!ああ、ああいいな、……男とのけつとりはいい…!!ああああ、気をやっちまいそうだ…!!おい、おい三郎太。俺は、はあっはあっ…そろそろ気をやる。お前が先に気をやるんだ。分かったな、分かったらさっさと気をやらんか」
「あっぐ、ひぐううううっ!!!ならば、ならばもっと、もっと突いてくださいませっ!!奥を、奥をおおおおおおー!!!」
 ますます苛烈する男の動き。私の菊門はもはや感覚は残ってはおらず、ただただ胎内に感じる快感責めを散々愉しみ、そのうちに身の内から燃え上ってくるような胎内からの熱を感じました。それは、止めようとしても止まらず、あっという間に私は身体全体を震わせながら絶頂へと達し、気をやっておりました。
「ひっぎゃっあぎゃああああああああー!!!ぎゃあああああ、ぐぎゃあああああああんんんんんっ!!!!ひんぎゃああああああー!!!!」
「ぐっく、締まるっ…!!締まりが、っ…!!三郎太、俺の精を全て受け止めろ!!いいな、一滴も零すな!!!ぐっ…!!うっくううううっうっ…あっ……!!」
 どばっと、胎内に吐き出される男の精。それは熱く、量も多く私の胎内を犯してゆきます。その感覚すらも、今の私には快感にしか感じられず…ぐったりと畳の上へと身体を置くと、胎内から男が出てゆきました。
「はあっ…あぐううううううっ……ひぐううううううううううー……!!」
 初めての肛姦に、私は呆然としておりました。与えられた快楽と、それを存分に受け止めてしまった己の姿に。
「暫く、ここで世話になるぜ。三郎太」
 私は、返事が出来ませんでした。ただただ、己のしたこととそして父上のいなくなってしまった身の上を案じるばかりで。

 それからは、まるで快楽地獄に引き込まれるような毎日でございました。
 男は家に居座り、なにもせずただ寝て、私の作る二食のめしを食らって夜昼関係なく、私を求めそして犯すことに夢中になっている様子で、私はそれに応え続けました。
 それは、ただ単に生き残るためと割り切っていたつもりでしたが本心は違いました。
 魔羅が、恋しい身体へと変化を遂げてしまったのでございます。四六時中、魔羅が欲しくもらえるとなると悦んで尻を差し出し快楽に明け暮れる。
「あぐっひぐっ!!あぎゃあああんんんっ!!いやあああ気持ちいいっ!!!ああああ気持ちいいです!!はあああ、はああああ杉田様、杉田様の魔羅が私は大好きでございます!!」
「そうか、魔羅が好きか。お前は好きものだな、三郎太」
「はいいいい、私は好きものの三郎太でございます。あああ、もっと、もっと突いてくださいませっ!!!もっと、もっとでございます!!!もっと魔羅が欲しいのです!!太い魔羅が、魔羅があああああー!!!!」
「恥を知らんか、ええ三郎太!!」
 ずんっと最奥まで突き入れられる魔羅。ごりごりと血管のおうとつが私の胎内を削りそして抉ります。
「ぎゃんんんんっ!!!あああああ、ぼこぼこいいのおおおおお!!!魔羅いいのおおお!!魔羅、魔羅!!!ああああ魔羅が大好き!!!私は魔羅が好きな、陰間でございます…!!!杉田様の、魔羅が大好きでございます!!」

 完全に狂ってしまったのだと感じたのは、寝静まった夜半のことでした。
 私は身体の疼きに悩まされ、先ほどまで男を受け入れていたのにもかかわらず身体は言うことを聞いてはくれず、その己の浅ましさに嫌気が差し、疼きから逃れるように裏庭に作った父の墓の前へと行き、土下座いたしました。
「父上、…私は穢れております…!!父上の命を奪った男を受け入れ、快楽に喘ぎ、我を忘れ達し、よもや父上の死すらも掻き消されてしまうかのようなあの激しさに、…私は負けてしまっております。私はもう…元へは戻れません。父上……恐ろしいです。男がもし、私の前から消えてしまったら?私はなにを頼りに生きていけばよいのでしょうか。魔羅無くしては、もう生きてはいけません…!!」
 凍えそうな寒さの中、私は涙に暮れました。
 もはや、私は男無くしては生きてはいけない。そうしたのは他でもない、あの魅力的で巨大な魔羅を持つ杉田源次。あの杉田という男がが去ってしまえば己は己でなくなってしまう。魔羅好きの子どもが独り残るだけだ。ただの魔羅好きが。
 殺そう。……杉田を殺そう。
 初めて、あの男が心底憎く感じました。初めは蹂躙されるばかりで、私はただの魔羅好きにされてしまった。けれど、考えてみればあの男の訪問がなければ私は清く、張形のありがたさを感じつつ父上と共に暮らしていられたというのに。
 私をこんなにまで貶めた、あの男が憎い。燃えるような憎悪が、身体中を走りました。
 あの男さえ、来なければ。

 翌日のことでございます。
 男はやはり、いつもと同じように私を求めてきて私はそれに応えました。最後のまぐわいです。
 私は一つ、お願いを申し上げました。
「以前から…背に畳が食い込んで痛くございましたので、布団を敷きます。すぐに敷きますのでそこで……」
「だったら早くせぬか。俺は早くお前の菊門を破りたい」
 寝室にて布団を敷き終わった私は、懐に隠し持っておいた短刀を布団の下へと忍び込ませ、ほくそ笑んだのでございます。
 そうしたところで、男が寝室へと乗り込んでまいりました。そしてすぐに組み敷いてきます。
 私は悦んで男を受け入れました。いつも通り、歓喜の叫びを上げて。
「あっあっあっ!!ああっ!!うあああああうううううっ!!!はあああっ!!すぎ、杉田様っ!!いい、いいです!!魔羅が、ああっ!!突き入れられるたび、っ…全身までが魔羅に、犯されてしまうようなそんな、…心持ちに、なります…っ!!ああああ気持ちいいっ…!!」
「三郎太は魔羅が好きだな。お前みてえな魔羅好き、初めて見るな。そんなにいいか、俺の魔羅は」
 ぐりっと腰を使って魔羅を突き入れられ、そのままずんずんと二度、奥を掻き乱された私は背を反らせて啼き叫びました。
「ぎゃあああああああんんんっ!!やああっ!!こっこれがいい!!これがいいのです!!ああああ、たまりませんだめです気持ちが、よくてだめええええー…!!」
 担ぎ上げられた両足を手で一つに纏め上げられ、魔羅が引っこ抜かれます。
「あ、…う……う…?」
 突然の肛姦が止まってしまったことを疑問に思っていると、男は手で菊門をこじ開けまるで抉るようにして四本の指を全て胎内へと収め、その上で責めにかかったのです。
 丁子油に塗れたそこはぬぽぽぽぽぽという激しく掻き混ぜられる音が立ち、男は私の弱い部分ばかりを指で狙い責めてくるのです。
 私は啼きました。あんまりにも気持ちがよくて、たまらなくて。
「ひぎゃああああああんんんっ!!!ぎゃぎゃあああああんんっ!!いやあああっいやあああああっ!!!だめっだめええええええ!!!だめえええかきっ掻き混ぜ、ないでえええええええいやあああああ!!!いあああ気持ちいいっ!!ああああいい!!いい!!いいっあああああいいっ!!!はあああああー!!!!はあああああー!!!!」
「ほう、そんなにいいか。手で犯されるのがそんなにいいか。魔羅と手、どちらがお好みだ?」
「はうっはうっ!!はああああ、魔羅、まらでございます!!もちろん、魔羅に決まっております!!私は魔羅が大好きな、魔羅好きの三郎太にございます!!!あああ、早く、早くまた魔羅を突き挿れてくださいませ!!三郎太に、魔羅を!!!」
「ほうほう、そんなに魔羅が好きとな。全く…三郎太の魔羅好きにもまいったものよのう。だったら足を大きく開け。限界まで開け。そして、膝裏に手を当て秘所を己で暴くのだ。さあ、早くせぬか三郎太」
「ああっ…はいい、はいいいいいい!!」
 魔羅がもらえるとなれば、なんでもする私でございます。すぐにでも、己の両足を担ぎ上げ手で固定し男の魔羅を待つのです。浅ましくも、己の魔羅までもを興奮させながら。
「さあ、さあ魔羅を!!魔羅を私に、私にくださいませ!!魔羅、魔羅がいいのです!!魔羅なしではもうっ…!!」
 腰を揺らすと、男はごぐりとのどを鳴らし早速、どす黒く巨大な先ほどまで私を犯していた魔羅を取り出し菊門へと押し当てました。そして一気に、刺し貫かれます。胎内の肉を抉り、太いもので犯された私は歓喜に啼きます。
「ひぎゃんああああああ!!ぎゃんああああああー!!!いやあああ一気に!!一気に来て、しまいました!!魔羅が、一息に、一息に私を、わたしを、犯して、っ…!!あっああああああー!!ああああ動いて、動いてください!!はあ、はあはあ動いてええええ!!」
「この、淫乱小僧めが!!」
 男の激しい律動が始まります。私の腰を固定するように両手に掴まえ、穿ってくるその快感に私は酔いしれました。
「あんっあんっ!!あんあんあんあんっ!!はんっあんっ!!はああ、はああああああー!!!はあああ、いいです、あああ、いい、いいですとても、とても、っ、いいです!!魔羅が、太く大きな魔羅が、…私を捉えて離さないっ…!!ああああ、はああああー!!!ああああ、突き、上げてくるその動きもたまりませんっ…!!あっあっ!!はっはっ!!!はっあっ!!ああ気持ちいいっ!!!」
「今日はよく喋るな、三郎太。喋る余裕があるのであれば集中せんか!!」
 がつんと弱い箇所を穿たれ、私は男の言う通り言葉を発することなくただ、出るのは喘ぎの声だけでございます。
「あっぎゃん!!ぐぎゃんっ!!ひぎっ!!ひぎいいい!!!いやっ!!あっぐあっあっ!!あ、あああああああー!!!」
 腰を回すように捩じり込まれ、引き下がりそしてまた同じようにして穿つ。それを何度も繰り返され、快感を送り込まれた私の頭の中は魔羅のことでいっぱいになりました。
 魔羅が欲しい、魔羅がいい。魔羅以外何もいらない。
「魔羅っ魔羅っ!!!ああああ魔羅がいい!!魔羅が好き!!!はあああ、はああああああー!!!あああああ、菊門を破り切ってください!!そしてもっと私に魔羅を、魔羅をくださいませ!!!魔羅がいいのです!!杉田様の、魔羅がいいのです!!」
 私の言葉に呼応するように男はさらなる責めを要求し、しきりに魔羅を突き挿れてまいります。弱い場所を何度も何度も穿たれ、激しく出し挿れされる太い魔羅は、私を狂わせんばかりの勢いで胎内を削り取ろうとせんばかりの責めを繰り返してまいります。
 それに、私は我を忘れて喘ぐのです。ただただ、歓喜の叫びを上げるのでございます。
「ああっああっ!!あああっぐ!!ひぐっ!!ぎいいいい、ひんんいぎいいいいいいー!!!あああっ!!!ひあっあっあんんんんっ!!!あんあんあんあんっ!!あっあっいいっ!!いいっ!!あっいいのおおおお!!!魔羅、太い魔羅いいのおおおお!!魔羅好きい!!魔羅大好きい!!!はんっ!!はっはっ……はああああああー!!!ああああいいよおおおおおおー!!!」
 共に腰も動いてしまい、私たちは一体の獣になったように色事に夢中になりました。男も、薄く口を開け浅く呼吸を繰り返しながら私の身体を貪っております。
 しかし、これも最後。
「あっあっ!!あああっああ、ああだめええええええ!!!だめえええ気をっ!!気をやってしまいます!!!これではやってしまいます!!だめ、だめですああああああー!!あああああっ!!奥がっ疼いて、っ!!疼いてだめえええええ!!!ああああああー!!!やっもっと突いて!!突いて突いて、突きたくってくださいませ!!杉田様の魔羅の力で、気をやりたく思います!!だから、っ…魔羅を私にいっ!!!」
「よし、そろそろ気をやってもいいか。三郎太、菊門にしっかり力を篭めろ。しっかりと絞めておれ」
「はい、はいい!!分かり、ました。だから、魔羅を、魔羅を!!!」
 とうとう本格的に気をやるため、男が動き出します。私も、同じように腰を使いくなりくなりと動かしながら絶頂へと向かいます。男の魔羅は丁子油に塗れ、ナカを気持ちよく行き来しております。胎内がまるで、蕩けるように果てしない快感が広がっており私はその快楽に身を任せ、必死に腰を使います。
 抉られれば抉られるほど、私は啼き、突き挿れられれば突き挿入れられるほど、啼きます。恥も外見もなくただただ啼きます。
「ぎゃんんっ!!ひぎゃん!!!ぎゃんぎゃんぎゃんぎゃん!!あは、あは!!はあっはあはあ…はあああああー!!はあああ気持ちがいいっ!!あああ気持ちがいいです!!!魔羅が、気持ちいいっ…!!!魔羅が、愛おしい、っ…!!!魔羅、魔羅…魔羅あ!!!ああああ魔羅ああ!!」
「ぐうっ…!くっ…!!三郎太、おい三郎太。俺はそろそろ気をやる。先にお前が気をやるのだ。その方が締まりがあっていい。分かったら気をやれ」
「は、い…!!では、…最期の責めを…っ!!!魔羅を、…っ!!!」
 私の要求に、男は応えるように腰の動きを速めました。ぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱと身体のぶつかり合う音が響き渡り、何度にも分けて魔羅が私のナカへと突き挿れられ、高速の動きで弱い箇所ばかりを穿たれそのあまりの快感に目の前がちかちかと光りました。気を、やる時がまいったのです。
「ひんぎゃああああああー!!!ぎゃああああああんんん!!気を、気を気を気をっ!!気をやります!!!!やって、あああああああしまいますうううっひっぎゃあああああああああー!!!」
 快感が頂点にまで達し、それと同時に快楽を感じる場所に魔羅がずんっと大きく当たったその衝撃に、私は気をやってしまいました。
「うぎゃあああああー!!ぎゃあああ、ひぎゃああああああー!!!!」
 精が勢いよく私の腹に飛び、熱いその飛沫を感じながら快感の頂点を存分に愉しみます。たまらない快感なのでございます。この快感こそが、私を苦しめそして楽しませる元凶。
 男も顔を歪め、達した模様です。
「ぐっぐううううううー!!ぐうあああああっ!!!」
 びぐんっと跳ね上がる身体。そして胎内に感じる大量の熱。ナカに吐き出されたのです。どっぷどっぷと、何度にも分けそれは私を犯しそして汚してゆく。
「はああ、はあああああー………」
 男の身体が弛緩し、気をやった余韻に浸っております今、今こそが復讐の時。
 私は素早く布団の下に手を入れ、短刀を構え未だ胎内へ魔羅を押し挿れながら快楽に浸っている男に首に、思い切って刃を突き立てました。
 途端、限界まで見開かれる男の目。
「か、……あ、……あ…………!!!か、が……!!」
「杉田源次!!父の仇、そして私を魔羅なしではいられない身体に貶めたこの屈辱、死を持って償え!!!死ね、杉田!!!」
 ぎょろぎょろと男の目が忙しく動き、最終的に私を捉えた。
「すぁ、…ぶ、ろ、………た……!!き、…さ、ま……!!」
 ちょうど急所に刃を突き立てることが出来た私は、そのまま刃を返し左側に刺さっている肉を斬る要領で首半分を切り裂きました。途端、ものすごい勢いの血しぶきが男の首から噴出し、どうと私の上へと倒れ込んでまいりました。
 その返り血を顔に浴びてしまい、あっという間に血まみれになった私は男を蹴り飛ばし、下から這い出ました。男はそのまま絶命し――私は、思わず大声で笑ってしまっておりました。
「あは、あは、っ…はははは、はははははははは!!!やった!!やってやったぞ!!!父を殺し、そして私までもを穢した男をこの手で殺してやったんだ!!!ざまあみろ!!お前の末路なぞ、このくらいで充分だ!!はは、ははははは!!はははははっはあ!!無様な死に方だ!!なあ、杉田源次!!!はははあ、あっははははっはははは!!ひーはははははは!!!」
 顔を、そして身体をも血まみれにし、一頻り笑い転げた後、私はふと気づいたのです。
 これから私は誰に魔羅をもらったらいいのかということを。
 そう、気づいてしまった。私は唯一、私に魔羅をくださる人間を自らの手で葬ってしまったのだということに。
 それほどまでに、私は狂ってしまっていたのだということに今さらながら気づいてしまった。
 布団の上に転がる男を、私はじっと見つめました。勿論、もう動くことなどございません。私がこの手で、殺してしまったのですから。菊門を破り、魔羅を突き入れてくださることも胎内で達し、精をいただくことも最早、叶わぬ夢。
 この手で、何もかもを壊してしまったのですから。
 ふらふらと立ち上がり、短刀を畳に落として私が向かったのは井戸端でした。血濡れの身体を清めるのです。
 もう私に、……先は無い。
 井戸水を汲み上げ、何度も何度も水をかぶり返り血を流し落としそして、向かったのは居間でございました。数少ない着物の中から比較的きれいに使ってある着物に着替え、そして父の形見である刀を持ち出し向かったのは父の墓前でございました。
 手を合わせ、一度拝み顔を上げます。
「父上、…仇は、取りましたよ。父上を亡き者にした男を、私がこの手で殺しました。けれど…その代償は大きかった……。私はもはや、魔羅なしでは生きてゆくことは出来ません。陰間茶屋に行くことも考えましたが…そんなことは剣士である私にはできないことです。そうなれば、…私に魔羅をくださる人がこの世にいないのであれば、行きずりの男を掴まえ、魔羅をいただくことも考えましたしかし、それもまた無理なのでございます。私は私に唯一、魔羅をくださる人を殺してしまった。私を貶め、魔羅から離れられぬようにした男が憎かった。けれどその一方でまた…私はあの男を愛していたのかもしれません。それが、許せなかったのでございます。父上を殺した男を愛するなど。その男の魔羅しか欲しくないなどと。これが、愛憎というものなのでしょうか。けれど、…それも今日で終わりでございます。父上、…あの世で逢いましょう。そして、私を抱いてください。父上の魔羅を味わってみたかったです。父上も、実は望んでいたのではございませぬか…?私の自慰を、笑って見ていたのですから。毎回毎回、父上は笑って見ていたその裏を、今の私は知りたく存じます。父上の魔羅、…欲しかった………どのように狂わせていただけるのか、知りたかったと思っております。……では、…三郎太はそろそろ逝くことにいたします。……いざ、…」
 しゃりんという刀を鞘から抜き取る音と共に、美しい白銀の刃が顔を出しました。迷うことなどなく、ぴたりと刃を首に押し当て――…一気に引き下ろす形で肉を切り裂きました。
 その後、私の目に映ったのは己の血しぶきとそして丸く輝く太陽でございました。
 地面へと転がり、みるみるうちにそこには私の血が拡がってゆき真っ赤に染まってゆきます。
 意味もなく、地面を力なく掻いた私は朧気になってゆく意識の中でこんなことを囁いておりました。
「魔羅、…魔羅、……まら、まら…が…ほし、……い………ほ、し……」
 薄れゆく意識の中、私の頭はあの男、杉田と肛姦している己の姿を思い浮かべ目を閉じました。
 ああ、魔羅が、魔羅が欲しい。
 私は杉田の、魔羅が欲しいのです。他の男ではなく、杉田の魔羅が欲しい。

もう二度と、目が覚めないことを知りながら私の意識は真っ黒な何かに包まれてゆきました。
そして、この私の短い生涯はこうして、終わりを迎えたのでございます。
たったこれだけの、けれども短くも儚く、そして燃えるようなお話でございました。

Fin.







2017/01/17
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