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[1] 《架空》
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ひび割れた、甘い声
地の底から響く
それに呼応するかのように
地べたを這い、
弱々しく咽を鳴らす
小さな点の眼をした
色褪せた禽たち
だが皆、
何処にも辿り着かない
やがては力尽き、干涸びて
朽ち果てて逝く
その両目を潰し
その羽根を燃やし尽くした
太陽に、寿命がきた
何十倍にも膨らんだのに
今では、暗い穴にしか見えない
誰もが
何時かの光を求めて
ぼんやりと、
白けた空を見上げ
すると架空の妹が
物も言わずに指差した
階段の上に立つ
独りの子
骨の上を直接に
皮膚が覆うような
酷く、痩せた身体に在って
窪みの中の、
二つの眼だけが
ただ、恐ろしいまでに輝いている
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