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目が覚めると 続
by 歯磨き粉  
R指定:無し
キーワード:記憶喪失
あらすじ:目が覚めるとに書いてある!スミマセン短編なのに
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った病室は底冷えがするほど寒々しかった。

差し出されたものはどうやらのど飴のようだ。
ソレを口に運び、ゆっくりと舐める。

スースーとペパーミントの香り、不思議な味と一緒に私の記憶は甦る。
ぼとり、ぽとり
目から水が溢れ出す。


殴る、蹴る・・・
私はあの子を虐待していたのね。酒に溺れる、夫を待ち続ける。

もう諦めよう。
こんなの望んでいない。
まだ、私は変われるかしら? 変わりたい。
大切なコトを忘れてしまわないように
大切なあの子を亡くしてしまわないように
強いくなりたい。
のど飴は私の忘れたいキオクとこれからの決意を残して溶けた。まるで私の憎しみが溶けるように。

明日あの子が来たら抱き着いて謝ろう。コトバにできないから。そして、すべてを言いに行こう。しばらくは会えないけど、いつか一緒にまた暮らしたい。
それで
あの子にこれまでの愛情を注ぎぐの。

普通の母になる。あの子に私のようになってほしくないから・・負けない強い子に育てよう。

私は今日、一番大切な人が解った。
これはあの子のおかげかな。




2007/08/16
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