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[1] 葬送
By 紅魚
06-28 20:56
紅白の繭玉に
狐面
それから、
昼の花火。
青空に貼り付いた
薄っぺらな月を
削り取って口に含む
あのひそやかな弔いは
確かそんな方法でした

魚座の少年が死んだのです
泳ぎ疲れた彼は
作りかけのペェパァプレインを残して
青金石の夜明けに
この街から消えたのです

月は
青が染み込んだ
カルシュウムの骨の味がしました

あれから酷く空腹なんです
最後に月を喰んだのは
何時だったでしょうか。
あの乾いたカルシュウム質は
体内で膨張を続けて
その、
やけに密度の低い海綿体は
とうとう僕を浸蝕し始めました

そろそろ僕も
出かける頃合いなのだと思います


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[2] By 紅魚
07-31 02:19
原点。

総てはこの詩から始まりました。

始まりが“葬送”だというのは奇妙な符号ですね。

V803T
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[4] By XXXXXXXXX
08-25 02:30
受け入れられない、消化出来ない、死別、不在。しかしそれはすでに突きつけられ、呑み込むしかなかった。
それは消化されるどころか、体内の水分を、潤いを、生きるのに必要な何かを吸い取って膨張し、残されたヒトをも死へと導く。

こんなところが主な内容でしょうか。いやしかし、これはこの詩の、骨組みでしかないように思います。この言葉の連なりに漂う、言葉にすることが不可能な何か、雰囲気のようなモノこそ大切なんだと思います。それはとても言葉では表すことの出来ない感情です。
強いて言うならば、青の感情、でしょうか。青から連想される、水―これは淡水と海水でまた違うかも知れません―、悲しみ、冷静、低温度、爽快、そういった諸々全てを含みつつ、そのどれとも違う。そんな感情でしょうか。

それから重要なのは、水の移動だとおもいます。
万物は流転す、と言ったターレスという哲学者が、万物の根元を水に見たように、水は循環し、様々に姿を変え、水を示す幾つもの名が在ります。
それはひとえに、
「生きることに密接に関わる」
からでしょう。

さてこの詩のタイトルは死に関するものです。それは取りも直さず、生に関するものでもあるということです。

では、密度の低い海綿体、青の染み込んだカルシウム―渇いている―、空に張り付いた薄っぺらい月。これは一体何なのでしょうか。
勿論、他の言葉では表すことの出来ないモノです。
しかし、これが何かを感じ取ることこそが、この詩を理解する上で一番に重要なことなのだと思います。



と、こんなところが今回の感想でした。長くなって済みません。
詩、本体を遥かに上回る字数ですね。表現(感想も表現ですよね)としては出来損ないです。

W42H
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[5] By XXXXXXXXX
08-25 02:43
済みません、空に張り付いた薄っぺらい月、について、月の光が生の光ではない、ということを言うのを忘れていました。
W42H
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