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[1]ユーロ(pc)
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始めましての人も、何度も足を運んでもらっている人も、いつもありがとな。ここの案内人のユーロだ。
このトップページは定期的に更新されるから、話についていけない奴もいるかもしれないが、多めに見てくれ。
さて、二年ほどご無沙汰だったな。
実は管理中のサイトばかり更新して、こっちの方をすっかり忘れていたらしい。
本当、どうしようもない管理人だな。
改めて、ここの諸注意を言っておくぞ。
・男主人公、夢小説だが名前変更はなし
(というかできない。)
・基本TOX原作沿い+オリジナル
・原作ネタバレ有
・友情メイン、ほのぼの?予定
以上の事柄に嫌悪感を抱いた人は、申し訳ないが縁がなかったということで退席願いたい。
なお、主人公については次のページ、自己紹介で詳しく説明してるから、それも確認してくれ。
さて、サイトの方もチェックしている人は分かると思うが、こっちとあちらでは主人公の口調が少し異なっている。
話事態はサイトの方が進んでいるから全く同じだがな。
ん?サイトの方も見たい?
なら、フォレストページっていう携帯サイトで「純涙」を英語変換して検索してみな。
くれぐれも、ココから来ましたなんて言うなよ。
間違った時に恥ずかしいからな!
正解者は、俺がどの作品に登場しているか分かると思うぜ。
それじゃ、再び夢の世界へご案内しよう。
130319
【目次】
自己紹介 >>2
リーゼ・マクシア >>3
空中遊泳?>>4
雪山下山 >>5
危機一髪 >>6
事情説明 >>7
一般常識 >>8
一方通行 >>9
頑固者 >>10
生活水準 >>11
一時信用 >>12 NEW
一発触発 >>13 NEW
130319
[9]ユーロ(pc)
【強引なのも売りなのです】
予想通りと言うか、当然のように聞き返したアルヴィんさんに、僕は続けて言う。
「あ、もちろんタダでとはいいません!報酬は…そうですね、魔物からいただくガルドの三割を僕、残り七割をアルヴィンさんでどうでしょう?勿論、アルヴィンさんが何かお仕事をされる時は、僕を使ってもらって構いません!その代わり、もっとこの世界の事を教えて欲しいんです!後、できれば安く仕入れができる店なんかも……」
「待て待て待て!少し落ち着け!」
さらに続けようとしたところで、アルヴィンさんは慌てて僕を止めました。
まだ店や宿屋などの割り勘など話せていませんが…。
そう言うと、アルヴィンさんは呆れた様に深々とため息を吐きました。
「おたくの言いたいことはわかった。だが、納得はできないな。そもそもなんで俺なんだ。別に俺じゃなくても誰か他の……」
「誰かと選べるほど、僕に知り合いはいません。これも何かの縁だと思って雇ってみてはくれませんか?」
「けどなぁ……俺にも都合ってもんが……」
「う、わぁぁあ!」
「………。」
アルヴィンさんの話を横目に、僕は目の前の光景に目を奪われていました。
洞窟を抜けた先には、断崖絶壁に挟まれた民族的な街が広がっていたんです。
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111014
[10]ユーロ(PT002)
【初めての街】
切り立った崖に囲まれ、街の中央には大きな川……と言うより運河が流れています。
街には背の高い銅像があちこちにあり、建物からは大きな帯状の布がかけられています。
布には規則的な紋様がありますね……民族文化の強い街のようです。
あちこちに目をやる僕にアルウ"ィンさんは呆れた様子でため息を吐きました。
「ちったー落ち着け。街は逃げやしないって。」
「だって街ですよ!これで寒さから解放されますし、旅の準備も出来ます!まずは宿屋探しですかね。」
「宿ならここを右だ。じゃ、俺は仕事の報告があるから……っぐ!」
そう言ってどこかへ行こうとしたアルウ"ィンさん。
僕は慌てて彼のコートを引っ張った。
「何す……」
「戻って来てくれますよね!まさか知らない街に一人置き去りにする、なんて非道なことしませんよね!」
「………取りあえず、その手を離そうか。」
「約束してくれるまで離しません!」
街に出たのだから後は一人でも何とかなる。
だけど、街の外の魔物を今後は一人で退治しながら移動しなければならない。
それは面倒だ。
旅を快適にするためにも、慣れない内は誰かに頼るのが上策です。
「………。」
「………。」
互いにジッと睨み合い、どちらが折れるかの勝負。
先に溜め息を吐いたのはアルウ"ィンさんでした。
「わかった、約束してやる。明日の朝、宿で落ち合うってことで良いか?」
「はい!ありがとうございます!」
「ったく、頑固なガキだ。」
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111018
[11]ユーロ(PT002)
【世界の技術力】
アルウ"ィンさんとはそこで別れ、僕は宿屋へ向かいました。
あてがわれた部屋にリュックを置き、ウエストポーチと護身用の銃だけ持って再び街中へ。
軽く街を見て回り、道具屋でこの世界の地図と、近代史の書かれた本を物色……読めませんでしたが。
あと、面白い食べ物を見つけましたよ。
この世界には様々な味のグミがあって、それぞれ得られる効果が異なるんだそうです。
興味本位にアップル味とミックス味を買ってしまいました。
どんな効果か楽しみです。
武器屋では、雪山で無くなってしまったナイフを補充。
店にあったのは剣や杖など、いかにも異世界って感じでしたね。
銃を扱っているお店を聞いてみましたが、銃自体出回っていないようでした。
構造やら使用方法など聞かれて何とか誤魔化しましたが……これでは弾の補充は望めませんね。
でも………
「アルウ"ィンさんは、持ってましたよねぇ。」
僕の銃に何の反応もなかったので、てっきり普及しているものだと思っていましたが。
……銃のことは彼に直接、聞いてみたほうが早そうです。
日も暮れ始め、僕は宿屋へ戻りました。
いつものように荷物はベッド脇に、ジャケットやらウエストポーチやらはベッドの下に、銃を一丁枕の下に入れて寝る準備完了です。
特に何をするわけでもなく、僕はそのまま寝ることにしました。
……というより、部屋の灯りの付け方がわからなかったんです。
恐らく、アルウ"ィンさんが言っていた精霊術とやらを使用するのでしょうが……僕は使えません。
トリップ特有の特集能力なんて、ありませんからね?
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111026
[12]ユーロ(pc)
【簡単に人を信じるなかれ】
次の日、宿屋を出るとそこにはアルヴィンさんの姿がありました。
約束を守ってくれたことに少しホッとしてしまったのはココだけの話です。
「よ!よく眠れたか?」
「おはようございます。えぇ、久しぶりにぐっすりと。」
「そりゃ良かった。」
お互いすでに旅支度を整えているものの、まずは今後の予定を立てなければ。
朝食がてら近くの売店へ行くことになりました。
テーブルにつき、簡単な朝食を頼んでいる間にジッと通りかかる人を観察します。
このア・ジュールと言う国は、様々な民族から成り立った国家だそうです。
民族同士の武力間抗争が耐えなかったこの国をまとめたのは、現ガイアス王。
力をもって弱い民を守り、導く、良き指導者らしいです。
そんなア・ジュールと肩を並べるのは、海を渡った反対にある国、ラ・シュガル。
その国は昔ながらの王族の血や、権力を盾に治安を維持している国だそうで、ア・ジュールとは十年前に大きな戦争をして以来、緊迫状況が続いているのだとか。
「……戦争中にこなくて良かった。」
「ん?なんだ?」
「いえ、何でも。」
やがて運ばれてきた朝食に手をつけながら、僕はアルヴィンさんに聞きました。
「それよりこれからどうするんですか?」
「そうだなぁ…これといって特に新しい仕事はねぇし。おたく、外は初めてなんだろ?観光とかしていかねぇの?」
「昨日の間に必要なところは回ってしまったので特に行くところはないですねぇ。あ、そうそう、聞いておきたかったことがあったんです。」
そう言って僕は、銃が珍しいのではないのかと言う事、アルヴィンさんはどこから弾薬を買っているのかという事を尋ねました。
すると、アルヴィンさんは何とも言えない顔で逆に僕に聞きました。
「……おたく、アルクノアって知ってる?」
「あるく、のあ?」
「じゃあ、エレンピオスは?」
「?」
その言葉に首を傾げると、アルヴィンさんは知らないか、と残念そうにため息をつきました。
それから言葉を選ぶように慎重に僕に話し始めました。
「アルクノアって言う組織がいるんだが、基本的に銃や弾薬はそこからしか調達できない。で、それを踏まえてこっちからも質問。」
カチャ
そう言って僕をみたアルヴィンさんの顔は無表情。
それと同時に机の下から聞こえたのは銃の安全バーを外した時の音。
机で見えなかったけど、おそらくアルヴィンさんの銃口は僕の足を捕らえているのだろう。
僕の顔が強張ったことを確認してから、アルヴィンさんは静かに問います。
「おたく、何者?」
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130319
[13]ユーロ(pc)
【信頼は一日で得るものではないですね】
「この世界で銃を持ってる奴なんて、アルクノアに所属してるか、その関係者。でも、アルクノア、知らないんだろ?足に穴、開けられたくなかったら答えな。」
まさかの二日続けてピンチです。
このゲームの様な世界では、銃を持っているのが仇になったようです…。
――仕方ないですね。
痛いのは嫌だし、ここは正直に話してしまうのが穏便に済む気がします。
……軍や研究所に差し出されないことを祈ります。
「……わかりました、僕のことをお話します。ですが…ココでは人目につきますので、取りあえず場所を替えませんか?」
「良いぜ。その代わり、逃げようとしたら…ドン、だ。」
「わかりました。」
アルヴィンさんはそう言うと銃を静かに僕から外してくれました。
その後、終始無言で朝食を食べ、アルヴィンさんに連れられるままやってきたのは、街を出た街道。
幸い魔物にも見つからず、街が遠目になったところでアルヴィンさんは歩みを止めました。
振り返って僕の方を向いた彼は、やはり無表情。
「さて、話してもらおうか。」
「…最初に言っておきますね。」
「あん?」
「これから話すことは全て本当のことです。信じていただくほかありません。もし、信じられないと思うなら撃っていただいても構いません。全力で抵抗はさせてもらいますが。」
そう言って笑った僕に、アルヴィンさんは早く話せと言わんばかりに僕を見ます。
僕はアルヴィンさんの目をジッと見て話し始めました。
「僕は、この世界の人間ではありません。もっと遠くの世界から来ました。」
「…リーゼ・マクシアの外から来たって事か?」
「アルヴィンさんの言う“外”がどれ程を指すかはわかりませんが、分かりやすく言うと僕は異世界人。少なくともこの世界に来てまだ二日しか経っていません。」
「二日…。」
「一之瀬家の長男は、十歳の誕生日を迎えると世界を渡り歩く力が宿ります。その力のある人間を僕らは“時間旅行者〜タイムトラベラー”と呼んでいます。
これまで渡った世界は八つ。ここの様に魔法や魔術といったものを使用するところもあれば、銃火器をもつ近代的文化の世界もありました。世界を渡る条件はたった一つ・・・・・・その世界で一年を迎えること。つまり、僕はあと一年経たなければ他の世界には渡れない。
もう一度、故郷に戻るためにも、僕は生きなくてはいけないんです。と言っても、渡る世界がランダムなのでいつ戻れるかは知りませんが。」
「……。」
「無事、この世界に到着したのは良いのですが、運悪く空からダイブする羽目になりました。それからアルヴィンさんに会うまでの話は、昨日話したとおりです。」
そう言い終わった僕は、ジッとアルヴィンさんを伺いました。
急な話だし、そう簡単に理解出来るような話でもない。
最悪、頭が可笑しいなどと言われてもしょうがないかもしれない。
国や研究所といった所に僕を売るかも・・・まぁ、捕まるのは勘弁ですので全力で逃げますが。
色々な可能性を考えていた僕に、アルヴィンは意外な事を聞いてきました。
「……空から落ちたって、言ってたよな。」
「え?あぁ、はい。」
「そん時、緑のない陸地は見たか?」
「緑のない…あれが幻でなければ…えぇ、見ました。すぐに白い雲に覆われて見えなくなりましたが…。」
「……。」
「?」
それから黙ってしまったアルヴィンさんに、僕は首を傾げました。
空中でゴムの様な何かにぶつかったことも話すべきでしょうか?
……そもそも、この世界に“ゴム”はあるのでしょうか?
なければ違う例えを考えなければ…こんにゃく、とか?
あぁ、こんにゃくもなかったらどうしましょう?
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