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1名護啓介×麻生恵 Dolce 仮面ライダー
01-21 18:42
仮面ライダー
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8 仮面ライダー
01-21 18:48
耳が痛い。空気が冷えきっているせいだ、頬もびりびりする。ふうっとため息を吐けば真っ白に溶けていった。名護は左腕の時計をちらりと見た。約束の時間を5分過ぎている。どういうつもりか一言いってやらねば。寒空の下での待ち合わせを言い付けて先に帰った同士を心の中で叱ってみた。

恵:名護君はいお待たせ

冷気を跳ね除けるように明るい声が後方からした。

名護:約束より6分32秒の遅刻だ

名護はくるりと振り向いて眉間に皺を寄せて不機嫌な顔をしてみたつもりだった。が。その表情は後ろにいた恵の姿にぼろりと崩された。午前中には髪を結い上げてショートパンツだったはずだ。その恵がピンクのワンピースに白いモヘアのふわふわしたカーディガン、長い髪をくるくるとカールさせて揺らしている。どこだったかの高級店の銘が印刷された手提げの紙袋を両手で持ち、ヒールのあるパンプスの足をきちんと揃えて立っている様はいいところのお嬢様だ。

恵:ど今年の新作ドレスわざわざスタイリストの友達に頼んだの

はにかんだ顔で恵が説明する。そういえば恵の副業はモデルだったなと名護はふっと思い出した。少し短い丈のワンピースから覗く脚がすらりと美しい。普段からショートパンツが多い恵の服装では見慣れたはずの白い肌が艶やかに見えた。

恵:何なんか変

名護:いや別に

名護が思ったことを口に出せずにいると恵の方からすっと寄り添い腕を絡ませてきた。

恵:急に予定変えてもらってサンキュー今日は付き合ってもらいたいところがあるの

上目遣いで見つめられて名護はすっかりペースを乱された。

恵:ねお腹すかないあたしが奢るから食べにいこう

元気が弾けんばかりの恵の提案にああとかうんとか曖昧な返事を名護はして一緒に歩きだす。恵の絡めた腕が温かい。これが人の温もりなんだと実感した。

恵:はー美味しかったあ

満面の笑みを浮かべて恵が言う。

恵:ねえ名護君は

名護:うんまあまあだ

恵:あら…はっきりしない感じね奢ったのになー

名護:恵にしては意外な店だな

恵:は

名護:また焼き鯖定食の店かと
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7 仮面ライダー
01-21 18:47
恵:もうっあたしだって素敵なお店くらい知ってますただね…

名護:なんだ

恵はさっきまで組んでいた腕をするりと外すと二三歩前を歩きだした。

恵:こんなお店女一人で行くところじゃないでしょ

名護:そういうものか

くるりとワンピースの裾を翻し恵は笑う。

恵:名護君はいつまでも名護君なんだね

名護:それはどういう意味だ

恵:さあ自分の胸に聞いたら

名護は恵の側へ駆け寄るとその腕を掴もうとした。それを恵はさらっとかわしてまた先へヒールの足を進める。

恵:あー悔しいから家まで競争

名護:なんだ突然

恵:先に到着したら後に到着した人に命令できる

名護:待ちなさい勝手にルールを作るな

恵:はい用意スタート

戸惑っている名護を置いて恵の美しい脚が跳ぶ。ヒールをはいていても鮮やかな脚力だ。仕方ないと歯噛みして名護も駆け出した。

恵:ちょっとこういうのは勝てても女の子に勝ちを譲るもんでしょ

肩で息をしながら恵が恨めしげな目をした。

名護:気になるようなルールを作るからだそれより荷物は俺が持つ渡しなさい

恵:これはダメそうだあたしは荷物のハンデがあったんだから今のナシ

名護:だったら最初から競争をやめなさい

恵:名護君のケチー

冬の冷たい風に互いの白息がはぜる。理由はよくわからないが二人は声をあげて笑った。荷物の中身は白ワインとチョコレートだった。部屋に戻ると暖房で温まるといけないからと恵がいそいそと冷蔵庫へ閉まってしまった。名護はコートをラックへ掛けると何やら嬉しそうな恵の姿をソファーにもたれながら目で追う。確かに荷物の中身があんなものなら思い切り走れない。しかし恵自身が言い出した事、仕方ない結果だ。
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6 仮面ライダー
01-21 18:47
恵:ね…名護君先にお風呂使いなよ

名護:そうさせてもらう

名護はバスルームに向かいながらも、バッグを片付けている恵の後ろ姿をちらりと見た。茶色がかった長い髪が揺れている。

恵:ん

恵が振り向く。慌てて目をそらして返事をした。

名護:なんでもない

バスローブを羽織ってから戻って名護は驚いた。リビングのテーブルにきちんと揃えられたグラスとワインとチョコレート。その横にちょんと座った恵。恵はあのふわふわカーディガンを脱いだだけだったがその姿がいけない。ピンクのワンピースは肩から胸にかけてざっくり開いたデザインだったのだ。否応なしに視線が胸元に行く。

恵:はいどうぞ

それは常識的に考えてワインとチョコレートを指しているんだよな何か他の意味があるわけない、常識的に考えて。名護は湯上がりの頭が余計に熱くなった己を否定した。平静を装いつつソファーに座る。

恵:二人っきりだからねハーフボトルにしたの結構いい銘柄よ

恵はワインオープナーを手にして自慢気だ。

名護:かしなさい俺が開ける

恵:ワインくらい開けれるわよ

名護:いや…君の事だコルクが抜けないと言う

恵:で・き・ま・す名護君の方がコルクを下に落としちゃうタ・イ・プ

名護:俺は必ず成功させるかしなさい

恵:あたしだって大丈夫

名護:そういえば…

恵:何よ

名護:さっきの約束はどうした

恵:え

名護:先に着いたら命令できると言うのを覚えているか

しばらく二人の間を行き来した深緑色のボトルは結局名護の手に落ち着いた。不満そうに頬を膨らませた恵に睨まれたがそれは敗者の論だと名護は笑った。
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5 仮面ライダー
01-21 18:44
>>恵:や……あ…んっ…ふぁっ…あ…

自分で止めようとしても喉から快楽を受け入れた声が溢れでる。今自分の身体の秘所を覗き込まれそこに舌を這わされているという事実が白熱灯の下で見せ付けられていた。彼の黒髪が自分の身体の中心で蠢く。

恵:やだっ…は…恥ずかしっ…ってばっ…おねっ…おねがい…はぁっ…あああんっ

恵は恥じらいと初めて知る快楽との間で悶えていた。自由になった手で自分の顔をおおってしまう。身体中が熱い。花びらを一枚ずつ舐めあげられるたびゾクゾクしたざわめき中心から背中へ立ち上る。その快感にあらがいなから逆に流されたい衝動が走り回る。おかしくなりそう。

恵:ふあっっ……はんっあ

じゅっるっと蜜をすする音を名護がたてた。思わず手に触れているシーツを握った。もうわかんない。

恵:っ…う…んっひぁっあっっはっあああっ

硬い芯をわずかに唇ではむと、絶叫に近い声をあげて恵の身体が仰け反った。

恵:…名護…君の…ばぁかぁ…

恵が荒い呼吸をしながら涙声でつぶやくがその顔はどこか切なげな笑顔をたたえていた。

名護:恵…

恵:…なによ…

名護がぴたりと身体を合わせて抱きしめる。汗ばんでいるせいか肌が吸い付いたような感触がした。恵の耳もとに名護の熱い息が漂う。

名護:さっきのワインより恵のほうが美味かった…

告げられた言葉に全身が火照ってってしまう。小さな声でばかと言うのが精一杯の答えだった。

名護:お前の身体はいい匂いがするんだな…

名護の台詞に身体が震える。始まったばかりの二人の関係で名護がこんなに積極的にしかも余裕気だったことは初めてだ。そのせいか恵は困惑と不安に揺れていた。そして逆に彼から与えられたとつもない快楽に期待している自分がいる…なんなの。彼の囁きですら心をかき乱されるのだ。彼の僅かな指の動きにすら反応してしまうのだ。そして彼の体温に安心するのは確かだ。どこかへ投げ出されそうな意識を保つために名護のしっかりとした背に細い腕をまわしてぎゅっと抱き締めた。こうしているだけで安心するの。伝わる体温と波打つ拍動が自分の身体に染み込んでくる。

恵:名護君…あのね…

名護:何だ

恵:…好き…

名護:…俺もだ…
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4 仮面ライダー
01-21 18:44
互いに向き合ったまましばらく見つめあった。灯りのある部屋では表情も隠しようがない。名護の嘘のない真っ直ぐな瞳に恵の心が射ぬかれる。バカ正直なんだから。淡い笑みを浮かべて恵が目を閉じた。その目蓋に優しくキスをすると名護は静かに囁いた。

名護:いいな

恵がこくりとうなずき自然と身体を開いた。そこへ名護の猛った灼熱の塊があてがわれた。ゆっくりと恵の身体に沈みこんでくる。

恵:っ…ひあっ…んっはああん

恵が身をよじって甲高い嬌声を上げた。ぎゅうっと胎内が締め上がる。

名護:…っ

名護はその様子に自分の中の暴れだしそうな獣を精一杯の理性で押さえつけた。

『愛している』

口にだしてしまえば簡単だ。だが今は身体で伝えたい。できるだけゆっくり腰を浮かせては沈める。

恵:…あっ…やっあ…はっ…あんっ

そのたびに恵の胸や肩がぴくりと波打ち、肉茎で擦り上げられた花びらからは蜜が溢れだした。肉壁がぬめり静かに震え、名護自身に絡み付く。堪らなくなって強く恵の腰を掴み深く突き上げる。

恵:あ…あ…あ…やああああんっっ

身体の奥から送られた強い衝撃に合わせて恵が鳴く。それをきっかけに解き放たれた欲望が二人を繋ぎ合わせた。
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3 仮面ライダー
01-21 18:42
恵:な…ご…っ…くんっ…

激しい体躯の動きと息遣い、肌が擦れる音、その間に含まれる恵の甘い叫び声が部屋いっぱいに響く。潤んだ瞳が名護を突き刺す。

恵:だい…す…き…だよ…あり…が…と…

どくんっ。それ以上堪えられなかった。名護は呼吸を止めて恵の奥中へ熱を流し込む。その瞬間を捕らえるように恵の身体がぐっと締め上がった。いとおしい。繋がったまま恵を強く強く抱きしめた。ずっと一緒にいたい。ぬくもりと心音を確かめれば深いため息がでた。そのまま息が調うのを待ち恵の中からゆっくり引き抜く。小さな呻き声を恵があげた。身体を離し恵の隣に寝転ぶと彼女の顔を覗き見る。長い髪が汗で額や頬に張りついている。

恵:…もうっ…今日はなんなの…

名護:何が

にやにやと笑って尋ねた。

恵:おっかしいなーあたしの予定めちゃくちゃ

恵はくるっと寝返りをうつと外を向いた。

恵:…名護君に言ってもらいたかったのに

名護:何を

恵の長い髪を指に絡めて遊びながら名護が聞く。

恵:『かわいい』って言ってもらいたかったのっ

こちらから顔は見えないがおそらくはぷーっと頬を膨らませているだろう。

恵:一度も言ってくれないんだからっワンピース見せてもブラ見せてもっ

名護:そうか…てっきり誘っているのかと思ったぞ

ぐるりっと向き直ると恵は「バカッ」と唸った。

恵:あたし達結婚するまでバタバタありすぎたでしょ

名護:そうか

恵:そうよ結婚式にまで邪魔が入るしだから…

名護:だから

恵:普通のデートがしてみたかったの
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2 仮面ライダー
01-21 18:42
名護:それでわざわざ外で待ち合わせかご苦労だな

恵:はーっやっぱり名護君は名護君だわ

名護:だからそれはどういう意味だわかるように言いなさい

恵が目を吊り上げた。

恵:女心のわかってない朴念仁てこと

恵がまたそっぽを向く。

名護:…恵…

恵:何よっ

そっと耳に息を吹き掛ける。

恵:ひゃっ

名護:お前かわいいな

恵:もうっバカっ

恵が真っ赤になって顔を名護の胸に埋めた。その小さな頭を名護が何度も撫でる。

恵:…名護君…冷蔵庫からチョコだしてきて…

突拍子もない事をいう、と名護は撫でる手を止めた。

名護:食べるのか

恵:いいからっとってきて

随分と強い口調だったのでしぶしぶと台所へ向かうと冷蔵庫から先ほど食べたものと色違いのチョコレートの箱をとって戻ってきた。

恵:名護君が開けてよ…

名護:自分で開けなさい

恵:いいから

なんなのだと首を傾げてチョコレートの箱を広げる。そこには…

名護:…ボタン

恵:そカフスボタン青いのはサファイアよ

一つ摘み上げて光にかざせば深い青が閃いて輝いた。

恵:綺麗でしょイクサの青

うつ伏せに寝転んだまま頬杖だけで顔をあげて恵が嬉しそうに言う。

名護:恵…どうしてこれを…

恵:ボタン集めもいいけどちゃんとあたしのとこへ帰ってきて約束できる

名護は何度も頷いて言った。

名護:もちろんだ

恵:ならあげる

あははっと恵が笑った。かわいい。本当にかわいいなお前。名護は力いっぱい恵を抱き締めた。


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